J2第39節 対アビスパ福岡戦@三ツ沢

tatsumine2005-11-06

横浜FCはホーム三ツ沢でアビスパ福岡と対戦。前半のうちに3得点を挙げ、実に7/30の23節、水戸戦以来の三ツ沢での勝利となりました。この試合を最後に来年1月31日までオーストラリア・シドニーFC期限付き移籍するカズには壮行の意味で、残されるほかのメンバーには今後の戦い方を示す上で大きな勝利となります。

僕自身もこの試合が最後に見た横浜の勝利です。河野の退場はよくないですが、とにかく久々の勝利を喜びたいです。

横浜FC 3(3-0)福岡

14:04キックオフ 三ツ沢公園球技場 入場者数:8,527人

得点

  • 横浜FC 三浦知(7分PK)、内田(10分、44分)
  • 福岡 宮崎(59分)

警告

、小山(79分)

退場

出場選手

  • 横浜FC GK小山、DF小野智、トゥイード、河野、中島(88分 高田)、MF北村、山口、内田(84分 シルビオ)、吉武(77分 小野信)、FW城、三浦知 <サブ>GK菅野、FW久保田
  • 福岡 GK水谷、DF平島(HT 長野)、宮本、千代反田、アレックス、MF宮崎、山形恭(HT 岡山)、ホベルト(76分 中村)、古賀、FW田中、グラウシオ <サブ>GK神山、DF山形辰

試合前にはチャイルドサッカーも行われ、見るたびに園児達のレベルが上がっているのを楽しく観戦。
今日はカズの渡豪前最後の試合ですが、シーズン途中と言うこともあり、本人の希望でセレモニー等は行われません。チームのことを考えたカズらしい出来事です。
ふくしまの米 10月のMVPは順当に北村が受賞していました。10月は1勝もしてませんが。


さて試合の方ですが、試合開始から横浜が右サイドを起点に怒濤のごとく攻め続けます。2分、カズの中央でのキープから右サイドの北村へ、右クロスに前線で2人入り込みますが相手がクリア。
そして7分、早くも横浜が先制します。左サイドでカズがボールを奪い吉武へ。吉武は左サイド突破してエリア内に切れ込んだところで平島に倒されてPKを得ます。このPKをカズが左隅にしっかり決めます。


さらに攻め続ける横浜は10分、内田のミドルシュートをGKが弾いて得た左からのCK。これを内田がショートコーナーで吉武へ。吉武が中へ放り込んだボールは、福岡に一度はクリアされますが、これを内田が押し込んで早くも2点差に。
その後も25分までは横浜ペースでゲームが進みます。12分にはなかじが左サイドで倒されて得た内田のFKがファーサイドでフリーのトゥイードへ。しかしシュートは枠の上へ。


25分過ぎからは福岡の時間帯。グラウシオは、やはり体の使い方とスピードでケガ上がりでコンディションが万全でないトゥイードではつらそうですが、河野とのダブルチームで何とか止めていました。左サイドのアレックスと山形恭が起点となって攻めますが、横浜も集中力高くチャンスの芽を摘みます。
そして奪ったあとは城のポストを経由して素早くサイドへ展開します。30分には城が単独ドリブル突破し前の北村へ、北村が後ろに折り返してなかじがロングシュート、これは枠の左へ。


福岡の攻撃を跳ね返してカウンターにかける横浜は、44分ロングボールに対しポストに入った城が後ろから抱え込まれて中央、エリアすぐ外からFKを受けます。カズのFKは枠に飛んだもののGKが弾いてクリアされますが、その直後の45分、山口のスルーパスを受けた内田のシュートは左に外れるかと思いきや、ぎりぎりでサイドに決まり横浜が3-0とリード。てっきり外れたかと思いましたが、すばらしいコントロールでした。
思っても見ない展開で前半を3点差で折り返すことが出来、ゲームの大勢は決まったかに思えました。


後半開始とともに、福岡は岡山を前線に、長野DFに同時投入し事態の打開を図ります。
互角の展開が続き、グラウシオの飛び込み、城のロングシュートなどありましたが、ゲームがなかなか動かないかと思われた14分、横浜はミスから失点してしまいます。
右サイドドリブルで駆け上がろうとした誰かが、勢い余ってボールを置き去りに…。ルーズになったボールを奪われて左からクロス、これをファーで待っていた宮崎に叩き込ま
れます。
さらに直後も左サイドを破られグラウシオにシュートを打たれますが、これは小山がキャッチ。若干横浜が浮き足立ちます。
19分には右サイドからカウンターで攻め込まれクロス、これをまたもファーサイドで2人フリーにしてしまい、シュートを打たれますが、これは小山が足ではじくスーパーセーブ。危ないところでした。


このセーブで息を吹き返した横浜は、25分には右サイドで北村すばらしいドリブル。奪われそうになりながら3、4人を交わしてクロスを上げ、中の城へ。城から前の吉武へ渡り放ったシュートはヒットしきれず。
さらに中の城から右サイドの北村へ無理目のパス。これにタッチラインぎりぎりで折り返したボールは城がシュートを放ちますが、跳ね返され最後はトモキチがミドルを放ちますが、枠の上へ。


拮抗した試合展開のうえ、トゥイードがかなりつらそうなのですが、DFの控えを置かなかったため、やはり監督は動けません。福岡は逆に31分に攻撃の起点として中盤の底に控えていたホベルトに代えて中村を投入し、点を取りに来ます。対する横浜は疲れの見えたカズは90分使うと決めていて、トゥイードはサブにDFがいないので仕方ないのか、吉武に変わって信義というよく分からない交代。


そして押され気味の展開から33分、右サイドを抜けられたところで後ろから相手を蹴ってしまい河野にイエロー。前半13分にゴールキックに反応して抜け出したグラウシオを倒して1枚目を受けていたために、このカードで河野は退場です。CB陣がケガ続出の中、この退場は次節に響きます。
横浜はこの非常事態に仙台戦同様、山口をCBに下げて、城も後ろに下がって対応します。このシステムチェンジと数的不利からバタバタした横浜は、福岡に攻め込まれますが、39分には内田が相手に蹴られて足を痛めます。代わって入ったシルビオはもともとDFが得意な選手ではないので、中盤の落ちつかなさは代わらず。
39分には左サイドからクロスを上げられファーサイドでどフリーの選手が!しかしここはなかじが危うくスライディングでクリアします。今日2回目の非常に危ないシーンでした。
43分にも右サイドでフリーで折り返されますが、真ん中からのシュートは小山が正面でキャッチ。

44分には珍しいシーンが。福岡・アレックスがセルフジャッジでラインを割ったとボールを拾い上げた行為がハンドリングと取られ、さらに抗議でイエローを受けます。
これで一息ついた横浜は、47分最後にカウンターから中に入り込まれるものの小山が落ち着いてクリアしてこのまま3-1で勝利。実に3ヶ月ぶりの三ツ沢での勝利を飾りました。福岡が敗れたことで京都の優勝も決まりました。


試合後にはサポーターと喜びを分かち合う横浜に対して、福岡はこの試合に集中するために天皇杯でメンバーを落としたにも関わらず敗戦したことで、コールリーダーはトラメガで監督解任を叫び、選手挨拶ではサポーターと岡山がもめ、岡山が激高。さらにサポーターがグラウンドに乱入するというありさまでした。2位は堅いとはいえ今後に向けてあまりいい雰囲気ではないようです。

試合後にカズのセレモニーを期待していた観客が残っていましたが、特別なセレモニーは無し。後ろにいた年輩のご婦人が寂しそうでしたが、5分ほどあとにきちんとカズ一人で出てきてゴール裏に挨拶に来ていました。
MOMは納得の内田でした。

試合終了後は横浜で仲間9人と祝勝会。久々の勝利にみんなで羽目を外しました。

さて採点です。

小山 6.5
体を張って何度も決定機を防いだ。
小野智 6.0
効果的な攻め上がりを見せた。右サイドはトモキチで固定。
トゥイード 5.5
ケガ上がりのため体にキレが無く、攻守とも精彩を欠いた。
河野 5.0
DFの布陣が大変な中警告2枚は余計。止めなければ得点されるおそれはあったのでファール自体は仕方なかったが…。
中島 6.5
スライディングクリアを評価。今日は守備で大貢献。
北村 6.5
あきらめないドリブル、ボールへのチェイスはすばらしかった。
山口 6.5
移籍後最高の体の切れ、パスの正確性も良かった。
内田 7.0
すばらしい積極性。あきらめない粘り。いつもこれくらいは出来るはず。
吉武 7.0
積極的な得点への意欲が先制点を生んだ。
城 6.0
得点には絡まなかったが、ポストプレーと守備に貢献。
三浦知 6.0
モチベーション高く、疲れながらも90分戦った。
小野信 5.5
途中出場だが、ボールにはあまり絡めず。
シルビオ 5.5
効果的な交代ではなかった。前で使ってこそ生きる選手。
高田 5.5
ヤスにサイドバックをやらせるべきではない。
監督 5.0
あいかわらずの仕掛けの遅さは何とかならないものか。またDFを控えに置かないのはなぜ?

Fromオヒサル