J2第43節 横浜FC対湘南ベルマーレ@三ツ沢

tatsumine2004-11-24

横浜FCは、2004年シーズンホーム最終戦を前半に付けられた2点のリードを、後半3得点でひっくり返す鮮やかな逆転勝ちで終えました。試合終了後のセレモニーでは噂のあったマシューの契約非更新が本人の口から伝えられるとともに、眞中幹夫の現役引退も発表されました。

横浜FC 3(0−2)2 湘南
13:00キックオフ 三ツ沢公園球技場 入場者数:6,287人

  • 得点
    • 横浜 臼井(57分、80分)、城(89分)
    • 湘南 坂本(22分)、高田(39分)
  • 警告
    • 横浜 早川(28分)、臼井(58分)、菅野(89分)
    • 湘南 佐野(64分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF早川、河野、山尾(82分 DF眞中幹) 、中島、MF臼井、マシュー、小野信、大友(62分 FW吉武)、FW北村(72分 MF増田)、城。サブGK柴崎、FW杉本
    • 湘南 GK鈴木正、DF加藤、戸田、浮氣、城定、MF中町(87分 DF池田)、吉野、高田、坂本、FW佐野(77分 FWアマラオ)、柿本。サブGK植村、DF北出、MF鈴木良

写真は→コチラ

今日は、横浜FC2004シーズンのホーム最終戦。きれいに晴れ渡った三ツ沢の丘に6000人以上の観客を集めました。試合前からゴール裏では「6」の人文字。後から知ったのですが、今日はマシューのラストゲーム。裏情報を知ったサポーター有志がマシューをたたえるために掲げたものでした。
ぼくは新潟遠征したガスサポから勝ちの種をいただいた*1ので、それをつまみに今シーズン最後の生観戦を楽しみました。バックスタンド下段に陣取って今日は控えめに*2ビールを楽しみ試合開始を待ちます。

試合開始とともにウチはいつものように臼井、大友を中心に攻め込みますが、湘南は中盤でのプレスが積極的で、奪ってからも前掛かりに攻め込みます。うちはそれに忙殺されてサイドバックの上がりもほとんどなく、内に絞ったサイドバックのスペースを使われてウチのお株を奪ったサイド攻撃にさらされます。

それでも6分には城のGK正面をつくシュート、8分には城のシュートに大友の飛び出しから得たCKを城がニアで合わせるもゴール左とチャンスを作ります。
また、甲府戦で負傷した内田の代わりをつとめた小野信義もいい動きで相手のチャンスを潰します。しかし臼井、北村を中心にした攻勢も最後の詰めがなく空回り気味だと思っていた前半22分、相手のカウンターから放たれたシュートを一度は菅野がはじき返しますが、その跳ね返りを坂本に決められて湘南に先制を許します。

すると先制されると一気に気落ちするうちの選手たちの習性が、ここでも出てしまいます。この後も前半終了まで湘南ペースで試合が進んでしまいます。とくに幸平が前半縦への突破がかなわないと見るや中に切れ込もうとしますが、そこでボールを奪われてしまうというシーンが続きますが、最後の砦菅野が湘南のシュートを跳ね返し続けます。
しかし39分相手のゴールエリア右脇からのちょんげりFKから浮かした放り込みを菅野と壁の間に入れられて高田に合わされてなんと前半で2点のリードを許してしまいます。
そのままいいところなく前半終了。
ゴール裏の雰囲気も消沈しかけますが、セレモニーのある試合に強い横浜FCを信じて後半に望みをかけます。

そして後半開始。前半終盤とは見違えるほどの動きの良さを見せる横浜は城、北村、臼井の突破から立て続けにFK、CKをゲット。そして後半12分、北村が左サイドで粘り、低いクロスをゴール前へ、そこへ真ん中へ詰めていた臼井がヒールできれいに合わせて1点差に詰め寄ります。後半17分にはなかなかの動きを見せていた大友に代えて吉武を投入、吉武と北村が頻繁に左サイドでポジションチェンジを繰り返して湘南DFをあわてさせます。
後半は中盤真ん中も落ち着き、特にマシューの足許でのインターセプトが非常に切れていましたし、いつもの横パス、バックパスも見られず、非常に積極的でした。気合い入ってました。
徐々にウチに傾くゲームの形勢ですが、ここで後半27分北村に代えて増田という謎の交代。いっさい発表はなかったですが、シーズン終盤の増田のキレはいつもどおり良く、お約束の宇宙開発にも大爆笑してしまいました。ひょっとしたら彼もウチのラストゲームかもしれませんが…。
後半32分には湘南も佐野から前線でボールをキープできるアマラオに交代。逃げ切り体制に入ります。しかしそれに負けず後半36分ウチの前線でのプレスに負けた湘南DFのボール回しをカットして右サイドをきれいに破って角度の浅いシュート。ゴールラインギリギリでディフェンダーの足に当たって最後はオウンゴール気味ながら臼井が同点ゴールを決めます。ゴールを決めた臼井は観客をあおり立ててますますの声援を要求。スタンドもそれに応えます。
その直後なんとウチの交代は山尾に代えて眞中幹夫、これはもうウチのラストゲームというのが分かり切ってしまう交代でした。ここでも最終ラインで河野が観客を煽ります。もっと声援をもっと声援を、と。40分過ぎからはウチは全員攻撃状態。それが報われたのはロスタイム突入とほぼ同時に決まった城の逆転シュートでした。
右サイドの臼井からマシューへマシューからのクロスをファーサイドにいた城が全盛期を思わせる高さから決めたGKの逆を完全についた逆サイドへのヘディングシュート。その瞬間三ツ沢は狂乱状態。DFを厚くした湘南守備陣に負けない力を見せ、今まで見せてくれなかった選手の根性で、ついに横浜は逆転に成功。
最後は中島は脚をつり、菅野が遅延でイエローをもらう中見事逃げ切って、そのまま3-2でタイムアップ。

マンオブザ横浜FCは当然臼井、試合終了後は、メインスタンドでの1節早いシーズン終了セレモニー。サポーターの選ぶ横浜FCMVPは特別賞トゥイード、3位臼井、2位菅野、1位マシュー。トゥイードは来年も一緒に戦ってJ1に行こうという力強い言葉、臼井は恥ずかしそうに短い言葉を、菅野はしゃべり好きのところを見せ、臼井の言葉をもじって笑いを誘いました。しかし衝撃的な言葉はマシューの今シーズンで横浜FCとはお別れ、という言葉でした。
シーズン終盤は本調子とはほど遠く、コンディションの悪さが懸念されましたが、こんなに早く本人の口からそれを聞かされるのはショックでした。
試合終了時、バックスタンドに掲げられた、奥寺さんを批判する弾幕はマシューの契約非更新に端を発するものだったそうです。選手契約についてはチームの専決事項ですから、仕方ないですが、これからのマシューの活躍を祈りたいです。
そしてその後発表された眞中幹夫の引退。涙ながらに最後の挨拶をする幹夫の姿に、思わず涙を誘われてしまいました。
その後はサポのコールに包まれて選手たちのスタジアム一周。そして恒例のゴール裏でのサポとの記念撮影。そして選手、サポたちはイヤーエンドパーティへと向かいました。
ぼくは観戦仲間たち5人で、アンオフィシャルイヤーエンドパーティを横浜駅そばの居酒屋で行い、非常に盛り上がったのでした。横浜へ向かう道すがらうっちーの運転するジープに行き会いましたが、車中のうっちーもニコニコとこちらに笑いかけ上機嫌でした。
今シーズンのホームゲームは終わってしまったけど、まだ最終戦天皇杯が残っています。このまま勝ち進んで元旦に国立でマシューに、幹夫に会えれば最高ですね。

さて採点です。

菅野6.0(今日もファインセーブを連発)、早川5.5(動きは良くなかった)、山尾6.0(ラインコントロールは良かった)、河野5.5(攻撃参加も空振り)、中島5.5(前半の攻撃参加の少なさは課題)、臼井7.0(前半の不振を帳消しにする2得点)、マシュー6.5(積極的なディフェンスが光った。2年間ありがとう)、小野信6.0(今日は良かった。内田の穴を感じさせなかった)、大友6.0(最近のキレは特筆モノ、途中交代は残念)、北村5.5(FWならば結果がほしい)、城6.5(攻撃の起点になったが、今日は前線での動きも良かった)、吉武6.5(途中交代でかき回し、つとめを果たした)、増田6.0(シーズン終盤のキレは相変わらず、シーズン通してこれが見られれば)、眞中幹6.0(途中交代ながら最後まで集中を切らさなかった。今までありがとう)

J'sゴールより

湘南戦観戦記集

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*1:見事勝ちをいただきました

*2:終了後の飲み会を意識して