J2第42節 対サガン鳥栖@三ツ沢

今シーズンも残すところ3試合、横浜は前節8人の水戸に守りきられたサガン鳥栖をホームに迎えましたが、セットプレーからの失点を守りきられて敗戦。福岡戦以来いい流れで来たチームの雰囲気もぶち壊す敗戦です。
中盤から前のプレスが弱く、前線を支配された上での惨敗でした。

横浜FC 0(0-1)1 鳥栖

14:00キックオフ 三ツ沢公園球技場 入場者数:5,243人

得点

警告

  • 鳥栖 新居(23分)、ビジュ(88分)

出場選手

  • 横浜FC GK小山、DF小野智、早川、山尾、吉武、MF高田(79分 貞富)、内田、山口、坂井(63分 城)、FW富永、北村(79分 トゥイード) <サブ>GK菅野、MF望月
  • 鳥栖 GKシュナイダー、DF加藤、ビジュ、飯尾、高地、MF矢野、高林、濱田、高橋、FW鈴木(89分 佐藤)、新居(80分 奈良崎) <サブ>GK中林、MF竹村、長谷川

試合前には2006年ドイツワールドカップ出場を決めたトリニダード・トバゴ代表のシルビオに対して花束贈呈。シルビオは挨拶を日本語でして拍手喝さいを受けていました。しかしそんな祝祭の雰囲気は試合開始まで。

試合に入ると序盤から前半は終始鳥栖にゲームを支配される展開。
18秒右サイドからのクロスをファーで折り返されて中からシュートされ、小山がはじいたCK、そのこぼれをファーで鈴木がシュートされ小山がキャッチ、と1分以内で2本のシュートを放たれるシーンが試合の象徴的な光景でした。

鳥栖は前線の2枚と中盤でのプレスがきつく、特に山口が狙い撃ちされ、ボールが入っても早々に奪われて前に展開されてしまういやな展開。
横浜の初めてのチャンスは4分、北村がスローインを受けたボールを相手に当てたCKを富永が真ん中で頭ひとつ抜けたヘディングシュートを放ちますが、これはバーの上。

鳥栖はその後も中盤から前のプレスが効いて積極的にシュートを放っていきます。横浜のGK小山は、キャッチできず手に当てるのが精一杯のプレーが続きます。菅野がいればまた違った落ち着きが生まれるのかな、とも思ってしまいました。

そんなペースだと失点は時間の問題。案の定15分、相手陣からのFKが山尾の背中に当たって相手に渡ったシュートをはじいたCKから、DFのクリアが鳥栖・加藤の前に、これをしっかり蹴り込まれて、先制されてしまいます。

横浜はこれで若干目が覚めたか、19分左からのスローインを流してニアポストへ、これを富永が頭で中入れて北村ヘディングシュート、しかしゴール左へ惜しくも外れてしまいます。30分にはロングフィードを富永が前で落として、後ろの内田が右げ散らし、トモキチがサイドラインギリギリまで走ってクロスを上げて北村がヘディングでゴールへたたきつけますが、これはクロスがライン割っていました。

富永のポストプレー、トモキチのクロスは効いているのですが、北村がサイドに流れ、坂井に思い切りがないなど、中盤から前への飛び出しもなく真ん中が足りない状態で、富永の落としたボールが無駄に相手に渡ってしまいます。

その坂井は、中に絞ってのプレーはいまいちながら、36分には内田とのパス交換から右足シュートを放ちますがゴール右。これが左足ならと思わせるシーンでした。
44分には前半最後のチャンス。坂井のヒールも交えた左サイドのドリブル突破から、オーバーラップした吉武へ。クロスをファーで高田がヘディングシュートしかしこれは相手がヘディングクリアして前半終了です。

ここの場面ではいいところを見せながら、中盤を支配された前半。中盤に何らかの修正が必要だと思われましたが、やはりユースケは動かず。
後半も相変わらず山口をターゲットにした激しいプレスからインターセプト、さらにすばやい展開でバイタルエリアにボールを送り込まれるシーンが続出。

横浜もたびたび与えられるセットプレーのチャンスを活かそうと、7分には内田のCKから富永が真ん中でくさびにはいり最後は坂井。しかしシュートはまたも逆足の右で枠を外す。坂井君はどうやら自分の効き足を忘れてしまったようで。

山口は狙われているプレッシャーからもフリーで受けたボールの展開でもミスを続出。スルーパスも味方にあわないなど今日はいいところなし。たまらずユースケは18分坂井に代えて城を入れてトップへ、そして北村を左サイドに入れます。しかしその直後の20分にはまたしても山口を狙ったビジュのカットからすばやく前線に送られ小山と1vs1に、コレは小山が指先ではじきます。

21分には北村と吉武のコンビから中の城へ、城が後ろに戻して内田が後ろからミドルを放つもバーの上。
33分には吉武が左から中へ切れ込んでシュート放つもGK正面に。

そして、相変わらず安定しない中盤にあわてたか、34分に北村、高田に代えて貞富、トゥイードを投入し、軍曹を前線に、城を1列下げて貞富は最終ラインで3-4-3に。しかしこれで城は中盤に埋没。なぜ中盤でボールキープして落ち着かせたいなら望月を最初の交代で使わなかったのか、本当に不思議です。

その後は前線の2人にめがけて放り込む展開に。しかし富永が高さであわせてもそのあとの展開がまったくない状態。
無駄にロングボールを放り込み、相手に時間稼ぎされる展開で、最後46分に左クロスを富永が中へすらし密集の中にボールが入りますが、これが決まらず。結果使える駒はあったというのに、山口が狙われた中盤を最後まで安定させることが出来ず、采配、選手の意識ともに低調な試合は、スコア以上の惨敗だと感じました。

さて採点

小山 5.0
安定したキャッチングが見られなかった。スゲならばと思わせてしまった。
小野智 5.5
後ろからの攻撃参加がよかったが実らなかった。
山尾 5.0
中盤がマークされてボールの出しどころないパス回しが目立った。
早川 5.0
可もなく不可もなく。
吉武 5.0
吉武に再度バックは無理。いいところを殺してしまうだけ。
高田 4.5
積極性なくパスミスも目立った。前半で代えられるべき出来。
内田 5.0
山口がマークされていただけにそれをカバーする動きがほしかった。
山口 4.0
パスの出所、受けどころを徹底的にマークされ、まったくいいところがなかった。
坂井 5.0
いいところでボールを受けてチャンスも作ったが、中に絞ったときの消極性とシュート精度の悪さは問題。
富永 5.5
いいポストに入っていた。自分で決めれれば言うことなし。
北村 5.5
複数のポジションでチャンスを作ろうと奮闘した。
城 4.5
試合に埋没し、チャンスを作ることが出来ず。
貞富 5.0
最終ラインに入り、印象に残らなかった。
トゥイード 5.0
やはり最初からDFラインで見たい。サイドに流れる軍曹は怖くない。