J2 第37節 川崎フロンターレ vs 横浜FC@等々力競技場

tatsumine2004-10-02

今日の横浜FCは、「この試合、勝つか引き分けで優勝決定の川崎フロンターレ」というラベルの前に戦う前から敗れていたと思います。
4枚のDFと3枚のボランチで守り、3枚で攻める布陣はしかし前への気持ちのない選手のために、ボールを奪っても出しどころなく横パス、バックパスの連続。
それほどすばらしいとはいえない川崎の油断をつくどころか、ウチのディフェンスのこぼれを突いて次々とゴールを決められ、川崎の優勝に花を添える絶好の引き立て役を演じきりました。

横浜FC 0(0−1)4 川崎
14:00キックオフ 等々力陸上競技場 入場者数:10,656人

  • 得点
  • 警告
    • 横浜 杉本(76分)
  • 出場選手
    • 川崎 GK吉原、DF伊藤宏、寺田、箕輪、MF相馬(85分 木村)、久野、中村、長橋、マルクス、FWジュニーニョ、我那覇(69分 黒津)。サブ GK相澤、DF佐原、MF今野
    • 横浜 GK菅野、DF小野智、トゥイード、山尾、杉本、MF臼井、内田、マシュー、中島(80分 久保田)、FW北村、小野信(66分 吉武)。サブ GK小山、DF河野、FW眞中

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引き分け以上、もしくは大宮の勝ち以外で試合結果に関わらず優勝決定ということで、川崎市民の大動員が予想されて、果たしてメインに入れるだろうか、と危惧していましたが、実際にはヒデキ登場のときをはるかに下回る試合前10,650人の観客動員ははっきり言って腰砕け。川崎さんは来年以降動員策にもがんばらないと厳しいかもしれません。

と思えば、アウェイメインスタンドかなり深い位置まで川崎サポが入り込んできて無遠慮な野次を飛ばしていました。
試合前には選手入場に先立ちゴジラが登場しましたが、フロン太君よりも小柄な姿にすっかり和んでしまいました。

さて今日のウチは発表では信義、北村の2トップでしたが、実質は北村のワントップで信義はボランチに入ります。ジュニーニョ、我那覇マルクスの個人突破を警戒したものでしょう。これは悪い策ではなかったと思います。ただ、ジュニーニョマルクス、我那覇を集団で囲い込んでボールを奪ったとしても、中盤での川崎にプレスが半端でなく、さらに前に出ようという意識が横浜FCに皆無なため結局、そこからの展開が出来ない状況です。じれて無理目のパスを出すと結局川崎に奪われて怒涛の攻撃にさらされる状態。まさに勝ち目がない状況が続きました。

さて時間を追って戦況を整理します。試合開始からしばらくは引いて守る横浜に対して川崎も無理にボールを奪いに出ません。横浜FCは8分スギモトの前に大きなスペースが出来ますが、これに困惑したのか結局シュートを打ち切れません。10分には北村のポストからゴール前の信義にボールがわたりますが、シュートのタイミングを計っているうちに機会を失してしまいます。今日はバランサーとして機能した信義でしたが、そのバランスを活かすことの出来るトップがいなかったのが悔やまれます。
10分過ぎに完全に裏を衝かれて我那覇に抜け出されるが間一髪DFの足が間に合います。油断してるとやはり怖いです。
17分、北村のエリア内のキープからCKを得ます。CKは山尾の頭に合いますが、シュートはクロスバーの上。これが横浜の1stシュートでしょうか。
北村はポストのみならず、ロングフィードへの反応なども良かったですが、それをフォローするべき選手は、みんな自陣に引いている状況なのでいかんともしがたい。北村の1トップははっきり大失敗だったといえます。北村が悪かったという意味ではぜんぜんありません。実際そのあと唯一のシュートも北村のポストからの信義の宇宙開発で、前半はシュート2本。
ずっと耐えてきた、横浜ですが、何度となく阻止してきた我那覇ジュニーニョの抜け出しをついに押さえきれなくなります。39分右サイド長橋からのクロスは、左右のケアは完璧でなんとかクリア出来そうに見えました。しかしうしろからするするっと出てきたジュニーニョが低い弾道でシュート!菅野はなすすべなく、耐えてきた横浜DFがついに破綻。しかし前半は何とか耐え抜いて終了。

前半30分過ぎから吉武が準備してきましたが、結局後半開始はスタメンと同様にスタート、後半開始早々我那覇にまたも抜け出されスゲと1対1になりますが、菅野が空中で反応して左手1本でセーブ。菅野は今日もネ申でした。

後半21分前線が手詰まりの横浜は信義を外して吉武を投入。しかし今日はバランサーとして内容が良かった信義を外すことに不安を抱いていたら、その3分後スルーパスが真ん中でまさにディライトな状態でジュニーニョに渡りそれを決められて0-2とされます。
そして32分には山尾がエリア内でジュニーニョを倒し、そのPKをマルクスに決められ0-3。これで横浜は切れてしまいます。
35分には右サイドをやすやすと破られて途中出場の黒津に決められ4点目。

失点直後に学芸大学在学の強化指定選手、久保田学が初出場。シュートに結びつくようなプレーは見せてもらえませんでしたが、球際での積極さ、ボールへの執念などで、スタメン選手にはなかった空気が感じられました。これなら今日は久保田スタメンでよかったと思えるほどに。
結局終盤の見所はクボタマの動きしかなく、そのまま0-4でタイムアップ。
タイムアップの瞬間川崎サポ密集から舞う紙テープと紙ふぶきをうらやましく眺め、メインに帰ってきた選手たちに「前に行かなきゃ点は取れないぞ!Tweed! I want to win!!」と伝え、トロフィーを授与される川崎イレブンを見ながら、さびしく帰途に着きました。
今日のぼくらはまさしく選手も含め、勝てるわけがないと乗り込んでいったまさに負け犬でした。来年はアンダードッグであっても負け犬ではない闘いを出来るようがんばろう。
悔しくて悔しくてたまらないけど、今日は仕方ないや。横浜FCと名のつくものはすべて勝とうという意志を放棄していたと思うから。

今気づいたんですが、前回川崎に敗れて以来の黒星か…。

さて採点

GK菅野(6.0:スゲじゃなければ10点はいかれてた)DF小野智(5.5:久々スタメンでしたが)、トゥイード(5.5)、山尾(5.5)、杉本(4.5:長橋に幾度となく突破を許した)、MF臼井(5.0:今日は見せ場なし)、内田(5.0:今日の出来は不満)、マシュー(5.0:同じく)、中島(5.0:突破に思い切り悪し)、FW北村(5.5:ポストは良かったが…)、小野信(6.0:今日はバランサーとして優秀な出来)、吉武(4.5:何をしに来たのか)、クボタマ(5.5:ハングリーさが良かった)

J'sGoalより

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