J2第5節 対ベガルタ仙台@仙台スタジアム

仙台 3(1-1)4 横浜

  • 得点
    • 仙台 根引(43分)、大柴(50分)、オウンゴール(河野(頭)84分)
    • 横浜 山尾(44分)、久保田(51分)、河野(71分)、ジェフェルソン(89分)
  • 警告
    • 仙台 財前(37分)、三田(87分)、熊谷(89分)
    • 横浜 貞富(6分)、久保田(29分)、重田(32分)、小野信(42分)、佐藤(73分)
  • 出場選手
    • 仙台 GK高桑、DF三田、木谷、根引、富田(77分 FWシュウェンク)、MF千葉(60分 MF梁)、熊谷、清水(53分 MF中田)、関口、FW財前、大柴。サブGK森田、DF森川。
    • 横浜 GK菅野、DF重田(67分 DF河野)、早川、山尾、佐藤(87分 FWジェフェルソン)、MF吉武、貞富、小野信、小野智(83分 MF大友)、FW城、久保田。サブGK小山、MF内田。

開幕戦で昇格組・大塚に小針のミスから3点を奪われすっかり調子に乗せてしまった仙台は、ここまで1勝1分2敗。その1勝も10人になった札幌から上げたもののみという状態。けが人が多く、特にシルビーニョ、バロンといった外国人が怪我で欠場というのが響いているようです。対して前節圧倒的に攻め込みながら1点しか奪えなかった横浜。どちらにとっても最初の1点が勝負を分ける点か良いあるかと思いましたが実際は激しい点の取り合いとなり、最後には交替選手が見事に機能した横浜に凱歌が上がりました。

仙台の布陣はほぼ予想通り。横浜は怪我の心配もあったトモキチが無事スタメンに入りましたが、同じくケガが予想されたなかじはサブにも入らず、さらにハヤがCBで入り、リチャード富永がサブにも入らず、サダがスタメンボランチ。さらになぜかうっちー、大友もスタメン落ちという中盤の展開力に非常に不安な、ロングボール主体になりそうな予感の激しいスタメンとなりました。しかしその予想はよい意味で裏切られまくります。

横浜ボールでキックオフされたゲームは最初のプレーで久保田が倒されてFKを得てから4分までは圧倒的に横浜が左サイドから攻め立てます。対して仙台は要警戒の富田、関口の左サイドからのカウンターからチャンスを作ります。
しかし中盤のボール支配は圧倒的に横浜。貞富、信義が激しいチェックで中盤でボールを奪い、すばやくサイドへ展開します。しかし激しいチェックは審判からもかなり厳しくジャッジされ、6分からサダ、久保田、シゲ(明らかに相手のシミュレーションでしたが…)、信義と前半で4回の警告を配給されてしまいました。

7分、やはりボールが収まれば何かをやってくれる上に対する仙台DFのチェックも厳しく、城が傷み担架で運び出されますが2分後に戻ります。
そういえばこの日の仙台スタジアムは、満員には程遠くアウェイ側がらがらの15000人弱で、あきらかに楽天逆効果でしょうね。

左サイド智吉のキープから一樹のオーバーラップ、重田のオーバーラップと中盤からの展開がさえている一方、右サイドでのパスミスが多くボールを奪われることが多く、ここがカウンターの起点になっていました。
しかしセットプレーからも得点を狙う横浜。19分からの2本連続のCKは、ニアですらして中で早川スルー、城がファーで飛び込む、さらに城がファーでこぼれを拾って信義へクロスこの浮き球を吉武オーバーヘッドもわずかにバーの上と惜しいシーン。

ここまで仙台が最終ラインの裏を取る動きをしないので急造CBもほころびが出ず、助かっています。24分、やっとラインの裏を通され関口が真ん中から飛び出しますが菅野が間一髪キャッチして難を逃れます。

25分過ぎから横浜はあえて深く攻めずに、カズキ、シゲがアーリークロスで放り込むのが多くなり、。それに競り合う久保田が倒されるシーンも増えます。そのため横浜のセットプレーにの機会も増えます。
35分過ぎからはロングボールの応酬となり、横浜も突破をファールで止めるシーンが多くなります。そして43分財前の左サイドミドルからのFKを前でそらされて後ろから根引がボレーシュートを叩き込み、仙台に先制されます。横浜はゲームを支配しながらセットプレーで先制されてしまいました。

しかしロスタイムに入った46分、左サイドでトモキチが三田に倒されて得たロングゾーンからのカズキのFKを右サイドの早川が再び逆クロス、これを城がファーにリターンして山尾がヘッドで合わせてすぐに追いつきます。このままリードされて終わるかと思われましたが、同点で前半を終えることが出来ました。

中盤は横浜が制しており、2枚目のイエローで数的不利になることがなければどこかの時点でリードを奪うことが出来るのではないかと思っていたのですが、後半最初にチャンスをつかんだのは仙台でした。後半序盤横浜の中盤のプレスが中だるみした後半5分、ロングボールの対応で菅野がエリアを出てクリアしますが、これを大柴が鋭い突っ込みで体にあて、それがそのままゴールイン。思わぬ形で勝ち越されてしまいます。

これでがっくり来るのがいつもの横浜ですが、すぐ次のプレーで追いつきます。左サイドからのクロスに久保田がバックヘッドでキーパーの逆をつきリーグ戦初ゴール。2-2と追いつきます。
仙台は勝ち越しのためにすぐに対応。後半8分清水→中田。しかしここから横浜も勝ち越しを狙って攻勢に。吉武がファーへ惜しいヘディングシュート等で4回連続CKを得るなど。どちらかと言うと横浜ペースで試合が進みます。すると後半15分仙台は千葉→梁と交代し中盤ダイヤモンドに。
21分横浜もセットプレーからの失点を避けるべくシゲに代えて河野を投入。CBに入り3バックに。あわせてカズキが右サイド前にサイドチェンジし、吉武が左前、トモキチが中にポジションチェンジ。
このカズキを起点に得点が生まれます。カズキのクロスをファーで吉武がシュートし、相手クリアで得たCKはニアで河野がすらし真ん中へ、相手がクリアして再び右CK。26分一度はじかれてこぼれを久保田がシュートしてポストに跳ね返ったところ、低い位置で河野がヘディングシュートしてついに勝ち越します。

30分前後財前、大芝が基点に真ん中を突破した仙台は、前がかりを強め、32分には富田に代えてシュウェンクを投入し3-4-3へ。これでバランスを崩して中盤はまたも横浜が支配します。しかし追加点はセットプレーから仙台に奪われます。38分、トモキチに代えて大友が入ったすぐのCKでファーでクリアを焦った河野がヘッドでオウンゴール、同点に追いつかれます。

ここでここまであまり積極的な交代策をとってこなかった足達監督が動きます。42分にカズキに代えジェフ投入。そのジェフはポストとして起点となり、大友、城がからんで攻撃の流れを作りますが、早いボールには相手DFとまともに競れないくらい状態は悪そうで、思わず勝負をあきらめてしまいそうに…。

ロスタイム3分が経過し、引分け濃厚と思われた時ゴール正面で城が大柴に倒されてFKを得ます。河野のどっかんシュートのその跳ね返りを右から大友がクロス、これをファーでジェフがヘッドをたたきつけて、押し込んで再びゴール!!そして94分30秒、そのままタイムアップとなり、横浜が苦闘を制しました。

トゥイードのケガを乗り越えて、DFが機能したこと、中盤でボールのキープが出来たこと、2度のリードを許しながら、最後まであきらめなかった全員、そして経験をエクスキューズに使わず勝負に出た足達監督。すべての要素が絡み合った勝利だと思います。

それでは採点です。突出した選手はおらずみんなで取った勝利ということで。

  • 菅野5.5(2点目の飛び出しは仕方ないが、3失点はいただけない)
  • DF重田6.0(右サイドで起点となった)
  • 早川5.0(不注意なプレーは相変わらず。勝ったからよかったものの引き分けなら4点台)
  • 山尾6.5(同点ゴールは見事、流れを引き戻した。ラインコントロールもよかった)
  • 佐藤6.5(左サイド、右サイドで見事起点となった。マンオブザマッチ)
  • 吉武5.5(積極的にボールに絡んだのは評価できるがミスが多かったのが惜しい。左に入って生きた)
  • 貞富6.0(中盤でのボール支配に貢献)
  • 小野信6.0(中盤でのボール支配、球の散らし、セットプレーと活躍。セットプレーの精度がよかったらMOMだった。)
  • 小野智6.0(右サイドでカズキとともにゲームを作った)
  • 城6.0(やはり城は前線に張り付いていないと)
  • 久保田6.5(イエローは余計。初ゴールおめでとう!)
  • 河野6.0(攻撃参加はお見事。オウンゴールは仕方ない)
  • 大友6.5(城、ジェフとからんで仕事を果たした)
  • ジェフェルソン6.5(ここまで裏切り続けたサポーターをやっと喜ばせる結果を出した。次はホームで頼む)

仙台戦観戦記集

ベガルタサポさん

サガンサポさん

From J'sGoal

カナロコ