J2第32節 対水戸ホーリーホック@三ツ沢

横浜FCは、J2第32節をホーム三ッ沢水戸ホーリーホックと戦い、前半2点を先行しながら気の緩みを衝かれて後半序盤に2失点。いやな展開となりましたが、最後の最後にエース・城が劇的な勝ち越しゴールを決めて辛勝。今季はじめての3得点は明るい材料ですが、気の緩みからの2失点には課題が残ることとなりました。

横浜FC 3(2-0)2 水戸

  • 19:04キックオフ 横浜市三ツ沢公園球技場 入場者数:4,258人もう少し入っていると思いましたが…
  • 得点
    • 横浜 アウグスト(17分)、早川(28分)、城(89分)
    • 水戸 椎原(51分)、アンデルソン(54分)
  • 警告
    • 横浜 早川(44分)、小林(57分)、内田(81分)全員1試合リーチ
    • 水戸 吉本(86分)、秋田(89分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF小野、早川、鄭容臺、小林、MF崔成勇(66分 吉武)、山口(83分 秋葉)、内田(86分 滝澤)、アウグスト、FWアレモン、城。 <サブ>GK小山、FW三浦
    • 水戸 GK本間、DF倉本、吉本、時崎、大和田、MF桑原(61分 秋田)、椎原(78分 マルキーニョ)、権東、真行寺、FWアンデルソン、西野。 <サブ>GK武田、DF河野、FW岩舘

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エルゴラではさんざんリアクションサッカーから4-5-1で椎原を中心にパスを回すサッカーへ転換したと書かれていた水戸ですが、今日は2トップ。序盤は全く攻める気配を見せず、今まで同様のリアクションサッカーで、どこが生まれ変わったのかという感じでした。

序盤から試合は横浜が支配。5分左サイドからの小林のロングフィードにせりに行った城が倒されたFK、10分小林のコーナーポストぎりぎりからのスローインを城がグラウンダーで左のアウグストへ戻し、ゴール左へのシュート、11分右サイドからの展開からうっちーのシュート、左へ流れたボールをアウグストが戻し再びうっちーがたたきつけるヘディングシュート、14分にも小林のクロスを城が右のアレモンへ渡し、アレモンのシュートと連続してチャンスを作ります。

そして17分アレモンのFKが壁に跳ね返り、これを取ったアウグストがアレモンとワンツーで右を抜け、中へ切り込んで右足シュート。これが決まって横浜が先制します。


その後も横浜が主導権を握り、23分には中盤での競り合いでアレモンが倒されて得たFKを山口が蹴りあわやゴールインの惜しいシュート。流れが横浜に傾いている中、次の得点もやはり横浜。
28分DFラインの裏を取ったアレモンが抜け出すところを倒されて得たFKは、するするとファーサイドへ上がっていた早川が中へ飛び込んでヘディング、これは合わなかったもののFKがポストに跳ね返ったところを自ら冷静に押し込んで2点目を上げます。


これでぐっと落ち着いたゲームは、横浜が支配し続けたまま前半終了。水戸はDFラインでボールを回し、サイドへのロングフィードから孤軍奮闘のアンデルソンへクロスを当てる動きしかなく単調に思えました。惜しむらくは45分に報復行為で警告をもらった早川の軽率なプレー。


さて後半も、横浜ペースで始まったゲームですが、2点取った余裕からか、ピッチ上の選手にも、我々サポーターにも気の緩みがあったことは明らか。勝ち負けはもうついていて、3点目をいつ奪うか、という雰囲気でかなり相手に失礼なメンタルだったことは否めません。

すると6分右サイド何でもない右からの展開で誰もチェックに行かずフリーにしてアーリークロスを上げられると、これを西野がヒールで前へ、これを椎原に飛び込まれて頭で決められて1点差に詰め寄られます。

1点取られて落ち着くかと思われたDFラインですが、ゆるゆるぶりは変わらず、その3分後の9分、パスミスから与えた右スローインからの流れから、簡単に西野に振り切られて右クロス上げられ、これをアンデルソンが決めて同点に追いつかれてしまいます。
思えばうちも0-2から逆転したこともあり、本当に2-0というスコアは怖い物だと思いました。

これで、やっと目が覚めた横浜は、前評判通りにパスがつながりだした水戸と互角ながらも攻勢にゲームを進めます。
21分には疲れの見えた崔に代えて吉武を投入。28分には左サイドの混戦からアンデルソンに個人技で持ち決まれシュートを放たれる場面もありました。
水戸は33分にマルキーニョを投入し試合を同点で閉めにかかりますが、横浜も38分、疲れの見えた山口に代えて秋葉を投入しCBへ、鄭をボランチに上げます。秋葉はJリーグ三ツ沢デビュー*1でしたが落ち着いていましたね。
さらに41分には内田に代えて滝澤を投入し、吉武を前に上げて3トップと攻勢を強めます。

イケイケながらなかなかゴールを割れない横浜は、45には右サイドでアレモンが倒されて得たFKを城がファーで折り返し、中でハヤが押し込もうとするもシュートはポストに嫌われ、これで万事休すかと思われました。

しかし、3分のロスタイムを消費しきったかと思われたとき、中盤でボール奪ったアウグストが中を突破しエリア左側の城へ。城はうわずることなくシュートを打ちやすいポジションまでDFを引き連れて持ち込んでシュート。これが決まって劇的ゴール。


キックオフ直後に試合終了の笛が鳴って横浜は、苦しみながらも大きな勝ち点3を獲得しました。
これで、同じ試合消化数の柏に4点差の2位は変わらず、下には1点差で1試合多い神戸が続き、神戸との直接対決に敗れたこれも1試合多い仙台が神戸から4点差の4位となっています。

今日の試合、2点をリードしながらも、3点目がなかなか奪えず、さらに気の緩みからの失点と言うことでいやな流れになったのですが、これをしっかりと勝ち越して終えることがきたのは本当に大きかったと思います。
左サイドのDFについては、小林の負担が大きいので、その分早川、山口のケアというのが重要になってくるでしょうね。アウグストの特性を生かしていくとなると、小林を中心にCB、ボランチにそれなりのケアが必要なのは当然だと思います。

では、評価です。

  • 菅野 6.0:後半序盤気の抜けたDFラインをなかなか修正できず。しかし仕事はこなした
  • 小野 6.0:崔とのコンビネーションも上がってきて、いい上がりも見せていた。
  • 早川 6.0:2点目はポジショニングもすばらしかったが、無駄なファールと今日はポカもあった。
  • 鄭容臺 5.5:機を見た攻撃参加も良かったが、DF面には課題も。
  • 小林 5.5:ロングフィードに冴えを見せたが、やはり裏を狙われることが多く2失点に絡んだ。
  • 崔成勇 6.0:なかなかボールを失わず、最後まで攻撃をあきらめない姿勢はすばらしかった。
  • 山口 6.5:中盤ではつぶされにかかったがそこに至る前にきちんとパス出しする球離れの良さは見事。FKでは惜しいキックもあった。
  • 内田 5.5:やはりまだ迷いが見られるのが残念。
  • アウグスト 6.5:アレモンとのコンビネーションから見事なゴールを奪った。今日は最後までガス欠もなし。
  • アレモン 6.5:今日は最後まで周りを生かす動きと裏へ抜ける意欲を見せ続けた。
  • 城 7.0:最後の最後に値千金のゴール。文句なしエースの仕事。
  • 吉武 5.5:流れを変えるには至らなかった。
  • 秋葉 5.5:初出場は無難にこなした。
  • 滝澤 5.5:出場時間短く、チャンスは作れず仕舞。

水戸サイド

*1:たっきぃさんありがとうございました