日本vsトリニダード・トバゴ
サッカー日本代表は、国立霞ヶ丘競技場でトリニダード・トバゴ代表と親善試合「キリンチャレンジカップ2006」を戦い、前半の2点のリードを守ってオシム監督の代表緒戦を勝利で飾りました。
新しい戦力が力を発揮する中、ベテランも自らの良さを存分に出した先行き明るい試合となったと思います。
試合開始からペースは日本、ほぼ日本陣内で試合は作られていました。攻めの中心は左へ流れたタツヤと中で張る我那覇。山瀬、長谷部、あれの2列目だけでなく、DFラインの坪井、棟梁の攻め上がりも頻繁で、かなり監督の意図を実現していたように感じました。
我那覇のポストっぷりも見事で、中軸を担っていくことになるであろう巻に負けず劣らずの働きを見せるであろうことが期待できます。
攻勢が実ったのは17分、我那覇が倒されて得たゴール正面のFKをあれが技ありの鋭く曲がって落ちるFKで先制、オシム監督の日本代表、1stゴールはジーコからの信頼が厚かったあれでした。
先制後も攻め立てる日本、19分にはあれが前線でボールを奪いエリア内にスルーパス、これにタツヤが詰めますが、シュートは打ちきれず。
しかしあれのキレキレはまだ止まらず、22分には駒野の左からのパスに完全に裏に抜け出し、そのままGKとの1対1をループで決めて2-0。自身2点目を決めてしまいます。
なんでこれが今まで出来なかったのか、と思わずぼやきたくなるあれのできの良さ。
ところで今日の放映局は朝日。核沢、松木の実況は相変わらず破壊的でした。ドイツで引退はしなかったのね>核沢。
ドイツを花道にスポーツ実況から離れてくれたらうれしかったんですが…。
駒野、あれでチャンスを作りまくる左サイドに比べて、右サイドは中に絞る長谷部、山瀬のどちらかがカバーに来るくらいで、ハユはバランスを取って前半序盤はなかなか攻め上がりを見せられませんでした。
前半はこのまま2-0で終了。日本は中盤、ケイタ、山瀬、長谷部が頻繁にポジションチェンジを繰り返し、運動量も豊かでした。これには涼しい気候も効いていたと思います。
後半のできにも注目。
さて後半。11分に山瀬に代わり大悟がイン。期待がふくらみますが、その直後の12分、ハユが右突破してマイナスクロスを中に走り込んだタツヤへグラウンダーで送るとシュートは惜しくも我那覇に当たります。
つづいて16分には坪井に代わり栗原がイン。
18分には中盤から大悟がドリブルで攻め上がりミドルを放ちますが、ゴール左へ。21分にポストで体を張った我那覇に代わりヒサトが入り、日本は2トップが足でかき回す展開に持ち込もうとします。代わったヒサトは23分、あれからのスルーパスに反応して抜け出して左からクロスを上げますがこれはDFクリア。
29分には長谷部に代わり中村直志。
ここからしばらくはトリニダードがチャンスを何度か作りますが、しっかりとDFが止めていました。
最後の選手交代は41分、あれに代わり坂田。坂田はロスタイム、小林からのスルーパスに反応しましたが、わずかに合わず。
そのまま2-0で日本が勝利しました。
この試合、前半の猛攻も見事でしたが、ワールドカップで活躍したT&Tを0点に押さえたDFも見事だったと思います。来週のイエメン戦でもがっつり勝って、どんどんチームとして作り上げていってほしいと思います。
- 川口 6.0:危ない仕事はほとんどなし。
- 坪井 6.0:振り切られる場面もなく、攻め上がりも良かった。
- 棟梁 6.0:初選出とは思えない落ち着きっぷり。
- あれ 7.0:前半のできはすばらしかった。あれがジーコの代表でも出来ていれば…。
- 駒野 6.5:あれをしっかりカバー、スルーパスも見事だった。
- ハユ 6.0:前半バランスに苦しんだが、後半は自分の持ち味を出した。
- 長谷部 5.5:無難な出来。無難では不満。
- ケイタ 6.5:中盤の潰し屋として機能。
- 山瀬 5.5:長谷部同様に、無難な出来。
- ガナーハ 6.0:ポストとして見事に機能。
- タツヤ 6.5:サイドに流れてチャンスを演出した。
- ダイゴ 6.0:途中出場で何度もチャンスを作った。
- 栗原 5.5:無難に試合をしめた。
- ヒサト 6.0:裏へ抜け出す意識はすばらしかった。
- 中村直 5.5:無難な出来。
- 坂田 6.0:時間が短すぎたが、惜しいプレーもあった。