J1第20節 対ヴァンフォーレ甲府@三ツ沢
横浜FCはダービー大敗後の初の試合を、ホーム三ツ沢で甲府と戦いましたが、メンバー変更の効果なく0-2で完敗。
硬直化してしまった采配と、結果を出してくれない選手たちにスタンドからはため息と試合後のブーイングが聞こえるばかりでした。
ちなみに写真は三ツ沢にはられたボクのダンマク…ではなくクボのでしょうね。
試合を通して横浜のシュートは6本。特に前半は30分までなかったのではないでしょうか?
課題はあきらかに前線でのタメ不足。それによって、前線でボールがキープできずにズルズルと下がり守備の混乱を招いていることにあると思います。
ダービーでの1-8での敗戦を受けて、高木監督はメンバーをいじって臨んできました。坂田に翻弄され続けたコースケを外して和田をSBから右CBに*1、左SBにトモキチを入れて、ボムソクをボランチから右SHに入れて奥を外し、ボランチには吉野を入れます。
2トップはダービー後半からの平本、ヨンチョル。こればかりは、久保、難波、シウバが怪我、カズが体調不良と言うことで戦える駒がこの2人とヤブだけという惨状ですからいかんともしがたいですね。
しかし、平本もヨンチョルも丁稚系FWで、抜け出す動きは出来ても前線で起点にはなりえないので、今までの高木戦術では難しいと思いましたが、結果はやはりその通り。ポストプレーヤーとして久保の復帰か新戦力の獲得は急務だと思います。
で、試合。序盤主導権を握ろうと攻めに出た横浜は1stプレーでCKを得るなど、縦のボールからなかなかの攻撃を見せます。
しかし徐々に細かいパス回しでDFを混乱させながら進む甲府の攻撃にいつも通りの引き気味の戦いを強いられるようになりました。
序盤で印象に残ったのは和田の不安定なポジショニング。基本はゾーンだと思うのですが、須藤を追って山田を追い越して右までマークについていってしまったり、自分のゾーンに選手が進入してきているのに、定位置で待ち続けていたり、ととにかくMF富永以来の見事なピッチ上の迷子状態。
そんな不安な守備を見せていた右サイドから11分に失点。スローインからのこぼれを須藤に押し込まれました。
先制されてまたも苦しい試合を強いられた横浜ですが、この後も凡ミス等を連発。
そんな中パウロとタッキーはいい動きを見せていました。23分にはワンツーで抜け出したパウロが左のタッキーへ鋭いパス。これに追いついたタッキーがクロスを上げるも決めきれない。
そして30分には平本の真ん中の駆け上がりから右へ散らして空のクロス。これはクリアされますが、続くCKで山田のヘッドがおそらく横浜の1stシュート。これは枠の左に外れましたが、初めての決定機でした。
32分には、ヨンチョルが左サイドをドリブル突破してエリア内に進入。倒されますが、笛は鳴らず。ヨンチョルのいいプレーでしたが、全体的に今日のヨンチョルはボールをもらおうと広く動きすぎで、滝澤、ボムソクよりも中盤で後ろに下がっていることなども多く、この2人がボールを奪っても前に展開できないことが多かったですね。和田のポジショニングの悪さとボムソクの消えっぷりが印象的な前半でした。
さて後半。
最初のチャンスは右FKにファーでヨンチョルが合わせるも枠を外したもの。
少しはボールに触れる機会が増えてきたボムソクですが、14分のパウロからのいい展開を最後石のこもらないふわりとしたクロスで相手ボールとしてしまったりと、プレー選択にも不満が残りました。サイドチェンジのパスを後逸したりといったミスも目立ちますし、やはり右サイドにはうっちーの復帰が待たれる状況。
後半15分、状況打開のためにタッキーに代えて西山を投入。しかし動けていたタッキー、ガンバ戦を考えてのことかもしれませんが、ここでヨンチョルに代えてセカンドトップとして突破力のある西山を入れても面白かったかもしれません。
しかし西山が入ってゲームが活性化したのは確かでしたね。投入早々にいい突破も見せてくれました。
しかしそんな追い上げムードに水を差したのは17分にすでにイエローをもらっていながら、23分に再びイエローをもらって退場してしまった山田。高木監督は吉野に代えて岩倉を入れて対処します。こんな形で久々の岩倉は見たくなかったのですが…。
さらに38分にはヨンチョルに代えて玉乃を投入し、なんとか1点を取りに行きたい横浜でしたが、バランスを崩した攻撃は実を結ばず、ミスもあって無得点。
逆に40分CKから須藤に決められて万事休すでした。
CBは修正の余地が大きいですし、FWは何とかしなくてはいけません。ガンバ戦、もう時間がないです。今の組み合わせだと、リトリートして後ろから組み立てて、というJ2時代からの形は難しいので、そろそろ玉乃をトップ下に据えた3-5-2とか3-6-1とかも試してみる必要があるかもしれません。
もうとっくの昔に失うものは何もないんですからね。次節は山田が出場停止。
布陣としては修正の時間もないのでせめて和田、ボムソク、ヨンチョルをスタートからは外して、
GK菅野、DFトモキチ、早川、岩倉、なかじ、MF玉乃、根占、パウロ、滝澤、FW平本、西山ってところでどうですか?
さて、採点です。
- 菅野 5.0:スゲなら防げた2失点。スランプのようです。スゲがまとめないとダメなんだからガンバレ。
- 山田 4.0:不用意な警告2枚。和田との連携ミスもあった。
- 和田 4.0:フィールドの迷子状態。評価に値しない。
- 早川 5.0:不安定なラインを統率し続けたが、自身のミスもあった。
- 小野 5.0:不安定なラインのカバーに明け暮れて自分の良さを全く出せなかった。しかし今日の出場メンバーの中では安定していた方。
- 呉 4.0:ミス以外では存在感無し。
- 吉野 5.0:中盤でゲームを組み立てられず。
- パウロ 5.5:いいキープから攻撃の起点になっていた。
- 滝澤 5.5:交代するまでパウロとのコンビでチャンスを作っていた。
- 平本 5.0:前線で孤立していたが、今は平本が前線でタメを作ってくれないと厳しい。
- チョ 4.5:素質は感じるが、ボールを追いすぎて平本の負担を増やすことに。
- 西山 6.0:攻撃のアクセントとなってくれたが、結果は出せず。
- 岩倉 5.0:戦術の犠牲者。今度は最初から見たい。
- 玉乃 5.0:10分間は玉乃には短すぎる。
*1:結果的には大失敗でしょう