J2第40節 モンテディオ山形vs横浜FC@ベスパ

13:30キックオフ 入場者数:6,423人
横浜FC 0(0−0)2 山形

  • 得点
    • 山形 宮沢(47分、62分)
  • 警告
    • 横浜 トゥイード(8分)、菅野(77分)
  • 出場選手
    • 山形 GK前半の主役・桜井、DF迫井、小林、レオナルド、内山、MF星(85分 高橋)、 大塚、永井、後半の主役・宮沢、FW梅田(66分 根本)、松田(60分 林)。サブGK阿江、DF太田
    • 横浜 SGGK山形サポのハートを鷲掴み・菅野、DF早川、トゥイード(74分 マシュー)、山尾、中島、MF臼井、内田(77分 大友)、小野信、小野智(66分 ハッスルジョー)、FW北村、久保田。サブGK柴崎、FW杉本

今日の試合、前半は山形・桜井の不安定なプレーに対してそこを衝くことの出来なかった横浜攻撃陣のふがいなさと、星、宮沢を中心にターゲットマン・大島が不在でもどこからでも点を取りにくる山形攻撃陣をスーパーセーブの連続で止め続けた菅野の両GKが主役。
後半は、星と宮沢を中心とした山形の良いところばかりが目立った試合でした。

キックオフ直後から桜井のフラフラは目に付き、GKの前に出ているのを見て久保田が思い切り良く突っ込みますがDFクリア。
これ以外にも桜井は5分久保田がロングフィードに反応したところで交錯。こぼれを小野智吉が詰めるが、なんとか抑えたり、直後6分には臼井から折り返しをシュートした小野智のボールを処理ミス。北村が押し込むがなんとかCKに逃れたり、22分には、臼井の受けたファールからの遠目のFKに前に出てゴールが無人に。北村がボールを得るもシュートしきれない。37分には前半最大の見せ場でしたが、内田がドリブルからGK桜井の位置を見てロングシュートを放ちこれがクロスバーをはじいたものもありました。
40分にも前に出てつかみ切れなかったり、44分にもなかじのCKでDFとかぶったりと7回ものチャンスをウチに提供してくれましたが後半は安定してしまいました。桜井の不安定な時間帯に得たチャンスをきちんと決められなかったのが今日の敗因だと思います。

そのほかのウチのチャンスは前半数えるほど。
4分内田の左CKのこぼれを信義がシュートするも大きく右へ外れたり、5分中島のクロスを折り返した北村のヘッドが右サイドネットに刺さったり、7分内田の左CKを早川がファーで胸で落としたボールがポストに跳ね返されたりしましたが、いずれも得点は出来ず。
横浜はサイドからのえぐりが全く無く、ロングボール中心です。サイドへはたこうという意識があるのは信義だけですが、サイドにはたくよりも真ん中をつこうという意識のほうが強くそこを山形2列目に狙われていました。
その真ん中の久保田はカウンターに入るタイミングが悪かったりラインを抜け出すタイミングが悪かったりと良くなかったですが、リティからもかなり檄が飛び、山形サポの元気の無さもあり、リティの声がベスパに響き渡りました。

39分には数少ないつなぎからのチャンス。内田が真ん中から小野智とのパス交換で抜け出しましたが、フリーになる時間が長すぎて結局右に流れてシュートのタイミングを失います。内田は桜井のポジションを見てのミドルとこのプレーくらいが今日の見せ場。前半2度の北村、内田のそれぞれのチャンスを決めきれないのが痛かったと思います。

対する山形も序盤から高い位置からのプレスと低い位置で待ち構える2列目、最終ラインの連携が見事です。
1分山形左からのハイクロス中へ折り返しての弾丸シュートは菅野が横っ飛びでクリア、その詰めはDFがクリア。スゲがキレキレで本当に助かりました。
7分山形・梅田、GK桜井からのフィードをワントラップでミドルシュート、これは菅野が右手一本ではじく。これで2点阻止。
14分にはロングフィードの処理に飛び出した菅野とフィードに飛び込んだ梅田がエリア外で交錯、ノーファールの判定に山形サポが変にエキサイト。その後は菅野がボールを持つたびにブーイングの嵐ですが、菅野は逆に燃えます。
23分フィードに抜け出した梅田から宮沢へボールがわたり右足シュート。これはゴール右へ外れましたが危ないシーンでした。
34分トモキチファールによるFK、宮沢のシュートは菅野がパンチングと前半から宮沢がすごく良く切れていました。

その切れていたもの同士の対決ですがひょんなことから後半開始直後、先制点を奪われてしまいます。
47分、内田が左サイドがフリーにもかかわらず真ん中を選択したパスはあえなく山形2列目がケア(きょうは信義、ウチダともこのプレーがとても多かった)、そのカウンターで右に展開した星がさらに中でボールキープします。
この動きにつられた横浜は実にディフェンダー6人が星の動きに反応。そこからさらに右に流れたボールをGKとDFが交錯したところファーにフリーの山形の選手が2人。遠いサイドにいた宮沢が冷静に流して山形が先制します。
悪いプレーのお手本のようなプレーですが、この先制点に乗った山形は10分、サコイがカウンターから恩知らずなシュートを放ちますが、コレはバーの上。
11分には星の右からのクロスをまたも宮沢がダイレクトボレーを放ちますが左ポスト。

57分には横浜が後半はじめてのチャンスを得ます。久保田のボール奪取から北村がポストに入りトモキチが得たボールを左のナカジにはたきます。しかしなかじがダイレクトで切り返さずトラップしている間にDFが戻りきりクリアされる。そのCKからの流れは信義が左サイドの臼井へ流し臼井からのクロスをニアでヘディングですらしますがこれは惜しくも桜井キャッチ。こういったプレーの制度で決まらないと押しなべて相手にやられてしまうもので、松田に代えて林晃平の入った62分、またも嫌な形で追加点を奪われてしまいます。
中盤、内田がまたも真ん中に通そうとしたボールを2列目で奪われ、そのカウンターで右サイドをまたも抜けた星が今度は深くまで持ち込みます。ぎりぎりまで我慢した星は、なかじの股を抜き、トゥイードと菅野が思わずお見合いするグランダーのクロスを放ち、早川、臼井を振り切った宮沢がトーキックで追加点。2点とも星、宮沢のコンビに対し、悪いディフェンスのお手本のようなプレーをしてしまいました。この2失点は弁解できない横浜DF陣のミスです。

山形はもうノリノリ、64分には梅田が一人で持ち込んでシュート。67分梅田に代えて根本、ウチは同時にトモキチに代えて城を送り出しますが、交代に手間取ったのを始めとして綺麗にゲームに入りきりません。直後の70分には永井はドリブル突破で菅野と1対1になりますがシュートをまたも菅野がセーブ。菅野に本当に助けられます。悪いことは続くものでトゥイードが足を痛めた模様ですが、交代準備がうまくいかず3分以上もトゥイードは痛めた足を引きずりプレーを続けます。当然山形はトゥイードの位置をしつこく狙いますがなんとかしのいで74分、トゥイードに代わりマシューが入ります。

ゲームプランのすっかり狂った横浜。75分なかじが最終ラインからすばらしいロングフィードで完全に城がDFを置き去りに出来るボールを送り込みますが、このボールが城の足につきません。今日はこのプレーが城を象徴していたと思います。

77分ウッチーに代えて大友が入り、何度か良い突破を見せます。
80分には中盤で奪われたボールをまたも宮沢にミドルを打たれるが菅野がしっかりキャッチ。
86分マシューが内山と交錯した際に足を痛めてその後はほとんどプレーに参加できず、大丈夫でしょうか?

そして最後のチャンスは89分大友のクロスが相手のハンドを誘ったなかじのFKを城がヒールでキーパーの裏をつこうとしますが、後半見事に立て直した桜井がコレをクリア。
結局その後は山形にボールをキープされて試合終了

とにかく勝たなければいけないというモチベーションを持ったチームと、漫然としたディフェンスで失点してしまうという中下位チームを象徴するようなゲームでした。

菅野6.5(ついに連続試合出場が途切れてしまう。しかしファインセーブ連発)、トゥイード5.0(今日は精彩なし、怪我は大丈夫か?)、山尾5.0(同じく精彩なし)、早川4.5(今日もパスミス多数)、中島4.5(星、迫井に振り回された)、内田5.0(見せ場なし)、小野信5.5(捌く意識は良かったが縦への意識が強すぎた)、臼井5.5(個人突破も今日はなりを潜めた)、小野智4.5(サイドアタックの意識が希薄、もっと外に張ってほしい)、久保田4.5(思い切りが悪すぎ)、北村5.0(2度のチャンスを生かせず)、城4.5(惜しいヒールはあったが早めの交代を生かせず)、大友5.5(良い突破は見せた)、マシュー5.0(効果的な働きは出来ず)

J'sGoal

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