J2第8節 対徳島ヴォルティス戦@三ツ沢

tatsumine2005-04-24

横浜FCは、今季最高となる5000人以上を集めた三ツ沢で、今季からJ2に参入した徳島ヴォルティスと初対戦。
前半相手のサッカーに対応できぬままミスから失点しましたが、後半相手の運動量が落ちたところで途中交代のシルビオがスーパーゴールを見せ同点に追いつきました。
その後はいつものように詰めの甘さを見せ結局1-1の引き分けとなりました。この結果横浜FCは2勝4分2敗で徳島と並び勝ち点10となりましたが、得失点差の関係で2つ順位を上げて6位となっています。

横浜FC 1(0-1)1 徳島
2005年4月23日 三ツ沢球技場 14:04キックオフ 入場者数5,024名

  • 得点
  • 警告
    • 横浜 貞富(16分)
    • 徳島 大場(87分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF河野、トゥイード、山尾、小野智、MF佐藤、小野信(85分 ジェフェルソン)、貞富(61分 シルビオ)、吉武(75分 中島)、FW城、久保田。サブGK小山、MF大友。
    • 徳島 GK高橋ノリヲ、DF谷池、谷奥、小峯、MF秋葉、鎌田、金(87分 田中)、伊藤、片岡(85分 大場)、FW大島、羽地。サブGK古田、MF筒井、FW小林。
  • 審判 主審 辺見康裕、副審 中込均、武田進

写真は→コチラ
今日は「ヨコハマはG30」マッチ。試合前のキックオフセレモニーとして中田横浜市長とG30マスコットのヘラ星人みーおちゃん↓

が登場。挨拶で市長が「徳島のみなさんは試合内容は気になさらずに、横浜を楽しんで行ってください」となんと相手いじり。コレには徳島サポさんも鐘叩きで応酬。(コチラが徳島の個性的な鐘叩き応援)
その後のミーオちゃんがGKをつとめたPKでは、一度バーに当ててその返りを決める、という離れ業を披露してくれました。今回は事前にキチンとレクが出来ていたようで、ウチの名前を間違えなかったし。でも結局「中田市長御前試合不勝記録」は更新されてしまったわけですが。

横浜は、福岡戦に続きCB河野をサイドバックで起用。今回は徳島左サイド片岡を警戒してか、右サイドバックでの起用となりました。基本的にDFのみのプレーでしたが、後半はオーバーラップを見せようとしていました。機能していたかどうかは疑問ですが。
最初の決定的場面は2分、徳島・谷奥の最終ラインからの正確なフィードにFWに抜け出され右サイドからマイナスのクロスをグラウンダーで入れられます。相手がシュートまでに時間を掛けたこととシュートがダフったおかげでDFがクリアしましたが、危ないシーンでした。谷奥はこの後も再三明確な意思を持ったフィードを送り続ける怖い存在でしたね。

その後15分くらいまで城、久保田のくさびから両サイドへ展開する横浜のペース。一樹、吉武が再三抜け出して久保田、城、そしてトゥイードへクロスを入れますが、久保田のヘディングは言わずもがな。トゥイードのヘディングは枠へ飛びましたが、これはノリヲにキャッチされました。
7分には城のインターセプトから信義へはたいたボールを意表をついて早いタイミングでロングシュート、ボールはあらぬ方向へ外れましたが、今日の信義はともすればエゴイスティックとも取られる強引なプレーが目立ちましたが、今までこういった姿勢が見られなかった横浜攻撃陣。その姿勢は評価したいです。

15分過ぎくらいから流れは徐々に徳島へ。バックラインからの細かいパス回しとサイドチェンジででゲームを形作る徳島に対し、横浜は中盤でゲームが作れません。
18分にはオフサイドラインの裏を取られて羽地が菅野と1対1になりますが、これは菅野が見事にキャッチ。20分にもラインの裏をつかれますが菅野がキャッチ。徳島が完全にゲームを支配します。

対する横浜はFKか、ロングボールでしかチャンスを作れませんが、久保田、城がくさびの意識を高く持ってプレーします。23分には右サイド突破から久保田が真ん中でボールを受けますがシュートタイミングを逸し、真ん中に流れて最後はシュートで終わります、久保田はくさびの意識を高く持てと足立監督から言われたようですが、自分で決めてやるという意識をもっと高く持ってほしかったですね。
続いて31分にはミドルゾーンでの城のワンタッチプレーから吉武が抜け出しますがこれは惜しくも合わずノリヲがキャッチしました。しかしいいプレーだったと思います。33分には無理目のボールを一樹が追いつき、右サイドを駆け上がってクロス、しかしこれは久保田に惜しくも合わず。今日は一樹が切れていました。反面吉武は動きが今一歩重く、決定的なシーンを他人にボールを任せてしまうなど、らしくないプレーが続きました。

そして41分嫌な展開を打破できないままに徳島に先制点を許します。城のパスミスを秋葉にから右の伊藤へ、さらに羽地へ渡り、冷静に菅野の位置を見た羽地に流し込まれて先制されます。羽地は直前にもカウンターから抜け出して1対1になったりと3度決定的なシーンがあり、J'sでも「三度目の正直」と書かれていましたが、ここまで自由な展開を許してしまった横浜としては取られるべくして取られた得点といえるでしょう。当然徳島ゴール裏は歓喜の鐘叩き。

45分横浜は右から信義のアーリークロスが真ん中で城の頭に合いますが、これは惜しくもバーの上へ。決定的なシュートでしたが前半は結局1点リードされて終了。

前半城のいいプレーで終わったのでいい感じで後半に入れればと期待しましたが、横浜は前半のプレーを引きずったまま。
3分には左サイドで智吉のカバーが遅れたところ簡単にクロスを上げられて中に放り込まれます。これは菅野がキャッチしますが、中盤を徳島に支配されて苦しい展開が続きます。またルーズボールでの競り合いでもことごとく徳島に敗れます。

しかし、一つの要素がゲームの流れをガラッと変えるのはよくあること。この日流れを変えたのは選手交代と徳島の疲労でした。後半16分序盤は切れていたものの徐々に存在感を失っていった貞富に代えてシルビオを投入し、シルビオを前にあげて中盤をダイヤモンドにします。それと時を同じくして徳島の動きが疲労からか極端に悪くなります。
そして後半21分、ミドルゾーン30m辺りでこぼれをシルビオがダイレクトシュート。バックからは誰かに当たってコースが代わったかと思うようなシュートでしたが、G裏の話しでは、誰にも当たらずに曲がったというシュート*1。これにはノリヲも一切動けず、横浜がついに同点に追いつきます。

その後一気に攻勢に入った横浜、25分には中央で相手のクリアミスを奪った城がすかさずミドルを放ちゴールの右へはずれます。28分には左サイド智吉のキープから右サイドへすばらしいクロス。だが2枚フリーで入った右サイドですが一樹が追いつけず、ゴールラインを割ってしまいます。この頃からトモキチが再三いい動きを見せます。
一樹は後半も切れています。29分には相手CKのカウンターで一樹が猛然と上がり、中央の吉武へクロス入れますが、これは相手にクリアされます。

後半30分吉武から中島へ交代し、DF河野、山尾、トモキチ、MF一樹、信義、なかじ、FWベベ、スティーブン、城、久保田の4トップ気味に布陣を変えます。
33分にはラインの裏を取り左サイドを完全フリーで抜け出した城がペナルティエリア内へ切れ込みますが自分で行かずバックパス。これを後ろで詰めた選手がシュートと、2節山形戦の吉武のゴールの再現のようなプレーでしたが、これはノリヲがキャッチ。ここは城に自分で行ってほしかったですね。

残念だったのは終盤の選手交代残り10分くらいで慣れない右サイドバックで奮闘した河野はアップアップでしたが、トゥイードの状態が心配なのか、監督は変えません。ここで大友を入れればまたうちへの流れを加速させることが出来たのではないかと思います。

34分には左からのCKをトゥイードがニアでそらしてファーの城へ、城が再び中へ入れましたが、これは相手がクリアしそのカウンターで片岡に攻め込まれシュートまでいかれますが、これはサイドネットでしたが危ないシーンでした。ただし15分以降はウチのピンチはこのシーンくらい。

40分には信義に代えてジェフを投入。3-2-5ともいえる訳の分からん状態でパワープレーに出る横浜ですが、ジェフは真ん中で構えていてほしいのに、けっこう細かく動くのでなかなか決定的なくさびが入りません。41分にロングフィードからジェフが倒されてFKを得たり44分にはハイボールの競り合いからジェフがキープしてクロスを上げ相手DFがクリア、46分には前線でのワンツーでなかじが抜け出すがオフサイド、と終盤引き分けでよしとしてドン引きになった相手を崩せずに1-1の引き分けで終わりました。

ジェフへの放り込みは仙台戦では功を奏しましたが、あまりぼく好みではありません。特に昨日の展開であれば、3枚目は大友を投入してほしかったと思います。とにかく1年生に前半完全にゲームを支配されたうえに、相手が疲れた後半に勝ちきれなかったのは、チーム課題がまだ解決されていないということだと思います。
次節は、2週連続でホーム、甲府戦です。サイドから攻めるよりも中盤倉貫、藤田のドイスボランチからの展開と小倉の個人技で戦うチームです。今回出た中盤でゲームが作れなかった点を洗いなおして臨んでほしいですね。

採点です。

菅野6.5失点シーンではフェイントにつられたが、致し方ない。それ以前に何度もファインセーブを見せてくれた。河野5.0前半はまずまずだったが後半疲れた。でも仕方ないよなぁ。サイドバックじゃないもん。トゥイード5.5特に攻撃面で目だった。怪我したようだが大丈夫か?山尾5.0何度も裏を取られたDFラインを統率しきれず。小野智5.0オーバーラップの意識が希薄だった。佐藤7.0右サイドで孤軍奮闘。キレキレでした。小野信5.5アグレッシブなプレーは評価するが、展開力がまるでなかった。貞富4.5富永に次ぐ「ピッチ上の迷子(c:かずま)」、吉武5.0せっかくいい飛び出しを持っているのだから前半からきちんと働いてほしい。5.0思い切りのなさ、致命的なパスミス。今季最低の出来。久保田5.5競り合いに期待してはいけないと分かっているが、あまりに弱いのでがっかり。シルビオ6.5同点ゴールは見事だが、中盤の展開がなかった。中島5.0途中交代ながら目立てなかった。ジェフェルソン5.5効果的な交代ではなかった。

徳島戦観戦記


徳島サポのみなさん

その他の方

From J's Goal

*1:J'sでは徳島DFの頭に当たったとのレポート