補強についての考察

今回のカズから浮氣にいたる一連の移籍についていろいろ考えてみました。

まず素さん。

山口素弘の今シーズン全成績

日付 相手 結果 出場
3/5 1 AF東京 ●0-4 フル
3/13 2 H大分 ○2-1 フル
3/19 ナ1 A大宮 ●0-2 フル
3/26 ナ2 H神戸 ○1-0 89分途中交代
4/2 3 A横浜M ●1-4 70分途中交代
4/9 4 H大宮 ○3-2 69分途中交代
4/16 6 H磐田 ●0-1 63分途中交代
4/23 7 A東京V △2-2 65分途中交代
4/28 8 H清水 △0-0 77分途中交代
5/1 9 A広島 ●0-5 65分途中交代
5/14 12 H鹿島 △2-2 78分途中交代
5/28 ナ4 H大宮 △1-1 78分途中交代
7/3 13 A浦和 ●1-2 69分MF寺川に代わり出場
7/9 15 A千葉 ●2-3 86分FW鈴木に代わり出場
7/13 16 AC大阪 ●0-1 59分途中交代

と、リーグ戦2フル出場、8途中交代、2途中出場。7/13のセレッソ戦以来ピッチに立っていません。
ポジションは一貫してセンターMFでシーズン序盤はフル出場でしたが、その後は後半20分〜30分に途中交代するパターンですね。
ゲームを組み立てて、作るタイプなので途中出場して生きるタイプでないのは、反町さんもよく分かっていますので、2試合を除いては出場しない場合はサブにも入りません。
守備に専念すると言うよりも、横浜時代はサンパイオが守りきったボールを受けて前線にドリブルを仕掛けていったり、サンパイオと連動して、奪った瞬間に前に展開してボールを受ける、スペースが空いたら遠目でもガンガンシュートしていくプレースタイルです。なので先発で出して、うっちーやシルビオと交代というのが一番はまると思います。
リードしている展開なら素さんを外して貞富、浮氣を並べるというのが良いんじゃないでしょうか。逆に素さんとうっちーを並べてもあまり機能しません。並べるなら浮氣か貞富でしょうね。もしくは3センターの真ん中で完全に中盤をコントロールさせるパターンだと思います。それだと前はシルビオとうっちーを並べるのがベストですが、サイドへの展開が弱いですね。城、カズを併用すると、一樹か智吉が一方か双方外れてしまうことになりますのでもったいない。


つづいて浮氣。

浮氣哲郎の今シーズン全成績

相手 結果 出場 ポジション
1 H横浜FC ○2-0 フル CB
2 A徳島 ○3-2 フル CB
3 H京都 ●1-2 フル CB
4 A福岡 △0-0 サブ -
5 H甲府 ○1-0 フル CB
6 A札幌 △0-0 サブ -
7 A山形 △1-1 83分MF中里に代わり出場 MF
8 H水戸 ○3-1 81分MF中里に代わり出場 MF
9 A仙台 ●0-3 66分MF中里に代わり出場 MF
10 H草津 △1-1 64分MF中里に代わり出場 MF
11 A鳥栖 △0-0 89分DF永里に代わり出場 DF
12 H徳島 △1-1 82分MF中里に代わり出場 MF
13 H札幌 ●0-3 フル MF
14 A京都 ●1-2 サブ -
15 H福岡 ●0-2 サブ -
16 A甲府 △2-2 フル MF
17 H鳥栖 ○4-3 69分に途中交代 MF
18 A草津 ●0-1 フル MF
19 H仙台 ○1-0 サブ -
20 A水戸 ●1-4 サブ -
21 H山形 ○2-1 サブ -
22 A横浜FC △0-0 サブ -

最後のゲーム出場は6月25日の18節草津戦にMFとしてフル出場したもの。最後のベンチ入りは7月16日の22節ダービー横浜戦です。
第1クール序盤はCB、終盤はMFのサブ、第2クールは序盤MFでCB、終盤はベンチ、という傾向ですが、山形、大分時代の印象ではやはり中盤の底で粘っこくボールに詰める守備的MFという印象です。
やはり彼の持ち味は中盤で、守備中心のMF。ということでここは貞富とかぶってくると思いますが、ボールを奪ってからの展開は浮氣にかなり1日の長があります。当然先程述べたように中盤の底で素さんと並べて使うことになると思いますが、後半の守りたいシチュエーションでは貞富とコンビを組むこともあるでしょうし、リードされていたり同点で点が欲しい場面では、うっちーやシルビオに変えられることもあるかもしれません。また馬ナリで終えたい場合にはバランス型の信義という手もありますね。


ということで中盤は基本的に右一樹、左智吉というユニットは動かさず、スタートは山口、浮氣というバランスの良い組み合わせが基本になると思いますが、そいこに守備専念型の貞富、攻撃型のうっちー、シルビオ、バランス型の信義が絡むという6人のグループが出来ると思いますが、2人先発で、サブに1人はGK、1人はサイド、1人はFW、1人はDFと考えると、残りは1枠。FWの控えを富永にすればDFは必要ないし、MFに貞富にしても同様です。
ということで今後の展開は

GKスゲ、DF早川、軍曹、山尾、なかじ、MF一樹、素さん、浮氣、智吉、FW城、カズ。サブGK小山、MF貞富(河野)、大友(信義)、内田(シルビオ)、FW北村(富永)

といった感じでしょうか。岩倉、吉武、久保田等ベンチ入りボーダーの選手には厳しい戦いになるでしょうが、ベテランの壁を乗り越えてつかんでこその価値あるメンバー入りです。河野、大友、信義、内田、シルビオ、北村共々がんばって欲しいですね。


さて、新体制記者会見でも監督が強調していたように、今年は当初予算も少なく、選手補強を望んだリティとの契約を延長せずに、育成型の足達監督を起用しましたが、シーズン途中でフィートこと小野寺社長のフィートエンターテイメントが第三者割当で50%の株式を確保。後半戦からはカズの獲得に続いて、山口という元日本代表でもあり、横浜フリューゲルス最後のキャプテンを獲得、同時に同じポジションで豊かな経験を誇る浮氣も獲得しました。

38歳、36歳、33歳という年齢から当初の育成という方針はどうなったんだという声も当然上がっています。札幌は昨年1年を本当に若い選手だけで乗り切り、実戦での経験から今の昇格争いに絡むチームを作り上げました。しかし札幌と横浜の最も大きな違いはその動員力でした。そこで小野寺社長の集客力のある選手というお眼鏡にかないつつも即戦力を獲得し、彼らの経験を若手に還元していくという方針に転換しつつあるのだと思います。

ただ、監督としても前半戦の反省点として中盤で軸になれる選手がいないことと、決定力不足を嘆いていました。内田、貞富、富永を育成しつつ軸に育てて行ければというもくろみだったかもしれませんが、内田は守備に専念させられず、守備に気を遣うと攻撃がおろそかになる傾向があり、貞富については奪ってからの展開に難がありすぎ、富永に至ってはボランチ起用ではフィールドの迷子としてなんの役にも立たない。

そんな現実があるとすれば残りのシーズンこの3人と信義のユニットで乗り切れるはずがありません。そこで、即戦力としてゲームを作れる素さんと、確実に潰し役をこなせる浮氣を獲得したわけです。
つまり今回のカズから続く補強については、若い選手の手本にもなれる即戦力をピンポイントで狙った的確な補強であるといえます。

カズにせよ素さんにせよ、ネームバリューがありすぎてことに素さんの場合フリューゲルスの想いも絡んでみんな冷静に見れない部分もありますが。
浮氣の嫌らしいつぶしや、素さんの奪ってからの素早い展開ってのは、今までのうちに求めても得られないものでしたから。
若い選手はたとえゲームに出られなくても彼らからそういったものを学んでいって欲しいと思います。それもまた育成です。試合に出ることだけが育成じゃないですよね。横浜FCには札幌とは違うパターンでの育成型のクラブ作りを進めていって欲しいと想います。


そして、素さんの獲得を機に改めて横浜FCフリューゲルスの後継として意識される件。
その件については僕は全くそのように見てもらって構わないと想います。素さんだろうがたとえばあり得ない話ですがガチャピン遠藤だろうが、一緒に戦ったメンバーが戻ってくるのはすばらしいことだと思います。

フリューゲルスの消滅がなければ今のうちがないのは厳然たる事実だし、6年を超えた時が流れているとしても横浜FCの特にFの字は、そして青白のチームカラーは消してはいけない過去を背負っている証左だと思いますからね。

だから僕は27日の三ツ沢では声を上げて素さんの三ツ沢帰還を祝いたいと思います。素さんにはぼくらをJ1に連れて行ってもらって、その時98年のフリューゲルス三ツ沢最終戦、素さんがセンターサークルに突き立てたフリューゲルスのフラッグを自らの手で引っこ抜いてもらいたいと思います。


ちなみに、まことしやかに2chでもささやかれていた噂をいちはやく記事にしやがった日刊ゲンダイ夕刊フジのZAKZAKの記事*1

読めば読むほどトンデモ記事ですな。

大型の補強ラッシュにはもちろんワケがある。『サッカー横浜ダービー』の復活だ。マリノスは来年、みなとみらいに移転するが、すべては横浜FCの昇格が絶対条件。その本気度を示すためにも、今回山口の獲得に踏み切ったのだ。

ってわけ分からんぞ。文脈的におかしい。鞠がJ2に降りてくる可能性はほとんど無いわけで、横浜ダービーの復活にはウチの昇格が絶対条件なのは当然だけど、それと鞠のみなとみらい移転になんの関連性があるんだろう?山口の獲得で誰に対してダービー復活への本気度を示す必要があるんだろう?

ジェフ千葉のOB色が強かったフロント陣も大幅に変更する。奥寺康彦社長の続投は決まっているが、J1昇格に向けてフロント、スタッフも一新する。

サポミでも現行の体制は強化はしても変えないといっているわけで、小野寺さんが完全に前言を翻したことになるわけで、男小野寺そのようなことをするわけがないんですが。
またジェフ色一掃って言えば真っ先に社長を切らなきゃ駄目だろうに。で、ジェフ色の強いスタッフってごっさんとマニーのことですか?せっかく整備の途上にあるユースを骨抜きにしようって作戦ですか?

さらに噴飯物なのが最後のセンテンスです。

次なる補強プランもすでにある。狙いはズバリ、「98年日本代表」メンバーの集結だ。右サイドの名良橋晃(鹿島)や、左サイドの相馬直樹(川崎)がその候補。さらに、世代交代を進めているJ1磐田からも、名波浩服部年宏をリストアップ。今後、「大型移籍」に発展する可能性もある。来年はドイツW杯でもあり、その話題性も十分だ。本気でJ1昇格を目指す横浜FCから当分目が離せそうもない。

なんか書いてるうちに自分の妄想がガンガン膨らんでいってる記者の心情が手に取るように分かるなぁ…。
名波には思わず心が動いてしまうわけですが、浮氣、山口と取っておいて、さらに服部、名波はないでしょう。ついでに右サイドは人材不足とはいえ、けが人の名良橋よりはシゲちゃんやハヤの方が、ついでに左サイドはなかじの方がこれは完全に相馬よりも魅力的だし、J2のサイドバックは走れてナンボでしょう。

こんなもん記者の妄想でしかないし、こんなチーム編成したらマジでサポに総スカンだなんてことも分からない、巨人野球万歳のバ○記者が書いたんでしょう。
いかに取材なしの憶測で書いたかがよく分かる記事だし、こんな記事に踊らされる方が損ってもんですよ>「うちの○○がさらわれそう」と心配してらっしゃる他サポ様

てか、これがホントならホントに引きこもりますよ…。

*1:間違ってた。読まないから知らないの