J2第37節 対ヴィッセル神戸@三ツ沢

横浜FCは、勝ち点、得失点差で並ぶ2位・ヴィッセル神戸とホーム三ツ沢で戦い、バクスター監督ラストゲームで気迫の入った神戸に対し、気合負け。3位は確保したものの勝ち点差で離される結果となりました。

横浜FC 0(0-0)1 神戸

  • 19:04分キックオフ 三ツ沢公園球技場 入場者数:6,660人
  • 得点
    • 神戸 ガブリエル(61分)
  • 警告
    • 横浜 城(87分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF小野、小村、鄭容臺崔成勇、MF内田、山口、吉野(74分 滝澤)、アウグスト、FWアレモン(79分 富永)、城。 <サブ>GK小山、DF岩倉、MF吉武
    • 神戸 GK荻、DF北本、エメルソン、河本、坪内、MF田中(86分 小森田)、ホルヴィ ガブリエル(74分 栗原)、FW朴、平瀬、三浦。 <サブ>GK徳重、DF柳川、FW茂木

試合前に受け取った速報メールでは、主審は「あの」柏原丈二。審判判定に惑わされているようではとてもJ1昇格などおぼつかないと思いながらも、それでも心配な道のり。

キックオフ前には30日に契約を済ませたばかりなのに、早くも右足を捻挫した早川に代わりスタメンに入った小村の歓迎セレモニーが行われました。
そしてアウェイゴール裏は、娘さんの看病のため日本を離れ、北欧に渡るスチュアート・バクスター監督のラストゲームを見守るために大挙して駆けつけた神戸サポがいっぱい。試合前からかなりのテンションで盛り上がっていて怖いくらい。
「愛と青春の旅立ち」でお馴染みの海兵隊の掛け声みたいなのをもじった良く聞こえないチャントだとか*1、入場時には「愛の賛歌」。「カントリーロード」とか、こういうテンポの歌だと恒例の手拍子での選手を迎えるのに相手の歌のリズムがかぶりそうでいやですね。


そして試合開始。神戸の選手は前線から中盤まで早いところでプレスを激しくかけて、横浜の選手に展開させません。
さらに予想通りに不安定であいまいな主審柏原のジャッジもものともしない気迫を選手からも感じました。対する横浜の選手たちからは、その気迫におされぎみの表情と、柏原のレフェリングに対する不満が蓄積されたような感じ。

横浜は、前半柏原の出方にセンシティブになりすぎたか、まったりと試合に入ってしまった印象があります。神戸のようなチームの場合、早めの先制点で相手の焦りを引き出すことが重要だと思いますが、今日はこの部分からすでに負けていたと思います。
さらに、先述した神戸の前線〜中盤の早いプレスに対応できなかったこと、負傷の早川に代わり小村が右にポジションを置き、その小村自体は信じられないほどのフィットを見せて見事にピンチを防ぎ続けてくれたのですが、小村を右に置いたがために右利きで不器用なヨンデが左にポジショニングせざるを得なかったこと。そのため、左足で蹴る機会が多く、ヨンデの最終ラインからのフィードが全く機能しなかったことなど、すべてが悪い方向に転がってしまったように思います。
神戸のプレスに関してはボールキープも含めて鹿島國出身の平瀬がまさに鹿島クオリティのプレーを見せてくれました。また、坪井、朴を中心とした大きなサイドチェンジの正確さも見習うべき点であったと思います。

内田が右サイドを破ってクロスを上げることがしばしばありましたが、中で待つ選手のポジショニングも悪く、右に入るかと思われましたが左に入ったソンヨンも不慣れな左サイドで思い切りの悪いプレーを繰り返してしまいます。
この辺高木監督には良く考えてもらいたい点です。

山口のドリブル突破やFKからの惜しいシュートも実らず、後半に入り、アレモンが最終ラインからのフィードに抜け出してGKとの1対1に持ち込みシュートを放つ決定的な場面も、GKにはじかれると、その直後ガブリエルに決められて先制されます。決めるべき時に決めないと、というお手本のようでした。
その瞬間、神戸のゴール裏から10人ほどピッチへ乱入。オイオイ。

追いかける展開になったときの引き出しが少ないという横浜の課題も出てしまいましたが、それ以上に、今日はすべてが悪い方向に転がります。
カードは出さないながら不安定きわまりない柏原に前半からいらつき気味城は、抗議でこの日唯一のカードをもらい、ヴェルディ、柏戦の2試合出場停止という結果を招いてしまい、エメルソントーメのマークに苦しみ、なかなか抜け出すタイミングをつかめなかったアレモンに代わった富永は自分の役割を全く果たせず。

そのまま、1-0で敗れた横浜FC
神戸サポは試合終了後も調子に乗った奴が乱入を繰り返していました。これに関しては当然処分はあるのでしょうが、アウェイサポを調子に乗せてしまうような試合展開にしてしまった横浜に責任があるわけで。優勝したわけでもないのに胴上げまで許してしまった屈辱も、我々が圧倒的ホームを作り出せなかったせいでしょう。日立台なら絶対胴上げはしていないはずです。

この屈辱、シーズン後に笑ってお返しできるように、まずは次の土曜までに今日悪かったすべてを修正です。今日でうみは出し切ったでしょう。たしかに今日は勝とうという、絶対勝とうというココロの部分で完敗した横浜ですが、とても力負けとは認められませんよ。

さて採点です。

  • 菅野 6.0:失点は仕方がない、それ以外に得点を防ぎ続けてくれた。
  • 小野 5.5:右サイドで内田と良く絡んだ、アツも水際で止めていた。
  • 小村 5.5:合流3日目とは思えないプレーッぷり。
  • 鄭 4.5:ポジショニングがすべて。ただしキックは練習で上達すると思う。
  • 崔 5.0:不安定なプレーに終始。
  • 内田 5.5:何度も突破を図った。
  • 吉野 5.0:決定的なヘディングシュートを外したのは痛い。
  • ヤマ 6.0:中盤真ん中で孤軍奮闘。
  • アウグスト 5.0:DF面で貢献したが、持ちすぎでチャンスを潰す面も。
  • アレモン 5.0:エメルソントーメに抜け出しを阻止され続けた。交代は残念。
  • 城 4.5:サイドに流れ、DFでも貢献。しかしキャプテンとしてあまりに軽率な講義によるイエローは弁解の余地なし。
  • 滝澤 5.0:今日は流れを作り出せなかった。
  • 富永 4.5:自分の役割は何一つ果たせなかった。
  • 監督高木 4.0:DFラインのポジショニングについては大失敗。吉野を引っ張った理由も不明。また、1点欲しいシーンでアレモンの交代も疑問。

予断ですが、後半始まるというのに何時までも特別席を振り替えってカズと井原の2ショットを収めようとしたり、通路に立ち止まったまま何時までも見てる人間がなんと多かったことか…。ファンも昨日は集中力なかったかな?

神戸サイド

*1:「ヨコハマをぶっつぶせ」だけ聞こえた