ナビスコ決勝

左SBにファビオサントス、左MFに深井という攻撃的な布陣を敷いた鹿島が千葉のプレスに苦しみカウンターに的を絞り、千葉がスピードで前に出る展開。序盤28分に早くもハースが負傷退場という、という激しいゲームとなります。

最初の決定機は、7分山岸が右サイドでボールを受けてGKと1VS1になったシーン。これはシュートを打ち切れずにクロスを選択し、大岩がクリア。
続く20分、巻がパスに抜け出してGKも飛び出したシーンを決めきれず。
42分左の坂本のスルーパスを中で山岸が流して巻がGKと1vs1もシュートはGK正面。
前半はその後柳沢のエルボーが坂本に見事に決まって、坂本が流血して終了。
鹿島はかなりプレーが荒いです。

さて後半は鹿島ペースで始まります。
13分、青木のセンタリングをフリーでアレックスミネイロがGK袴田邦彦の位置を見てふわりとヘディングも最後佐藤勇人が良くウォッチしてゴールキックに。
19分には阿部が自らボールを掻っ攫って坂本とのワンツーで抜け出すが、シュートは弱くアゴがキャッチ。この辺りからゲームの流れは再び千葉に。

どうもチャンスを活かしきれない展開で、またも0-0かと思われましたが、35分坂本の右へのパスを受け取った水野がワントラップしてそのままシュート、冷静に蹴りこまれたゴールで先制。
すると続く37分右からのCKを阿部が真ん中でヘディングで叩き込み千葉が2-0でリード。

千葉はこれで羽生に代えて工藤を入れて逃げ切りを図り、鹿島は、大岩、アレックスミネイロ、深井に代えて、本山、田代、コオロギ興梠を投入するもそのままゲームは終了し、ジェフユナイテッド市原・千葉が2連覇を飾りました。
アマル・オシム監督は、サッカー評論家・後藤健生にゴミ扱いされたチームを父・イビチャ・オシム前監督から引き継いで5ヶ月で初タイトルの獲得となりました。


千葉は、中島が最終ラインで余るマンツーマンから素早い展開でゲームを支配し、見事に勝利。水野は前半から右サイドで勝負を仕掛けるシーンが多々ありましたが、プレーの制度がいまいちでした。しかし土壇場のあの時間帯でしっかりと芯で捉えたシュートは見事でした。
阿部の追加点も先制して浮つくことなくすぐに右サイドからチャンスを作っていこうという積極的な姿勢が呼んだものではないでしょうか?
また、ストヤノフというオーバーラップでチャンスを作れる選手と、中盤でゲームを作れるクルプニ、さらに開始早々に個人技で突破できるマリオ・ハースを負傷で欠きながらも、集中高く守りきったのもすばらしかった。

対する鹿島は、新井場、深井が積極的に千葉の3バックの外を攻めてチャンスを作り続けましたが、フェルナンドの出場停止で中盤でゲームが作れなかった野が痛かったのではないでしょうか?
小笠原の後継者として期待されている野澤が、エリア周辺でコロコロ倒れこむシーンは悪い意味で鹿島らしく残念でした。