柏戦

横浜FCは第1クール最終戦であり、アジアカップ中断前最後の三ツ沢開催となる柏戦を戦い、2戦連続の前半3失点。後半10人での戦いも強いられますが、一時は1点差に詰め寄る健闘。健闘むなしく敗れましたが、今後の戦い方の参考になる部分は多くあったはず。

願わくばそれを感じるべきものがきちんと感じてくれるかどうかです。

横浜FC 2(0-3) 柏

  • 17:03キックオフ 横浜市三ツ沢公園球技場 入場者数:7232人
  • 得点
    • 横浜 山田(58分)、難波(83分)
    • 柏 李(38分、44分)、佐藤(43分)、ドゥンビア(86分)
  • 警告
    • 横浜 奥(37分、67分)、小野(39分)
    • 柏 鈴木(24分)、谷澤(89分)
  • 退場
    • 横浜 奥(67分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF山田、早川、太田、小野、MF内田(HT 中島)(73分 滝澤)、山口、根占、奥(67分 退場) 、三浦(HT 難波)、FW平本。 <サブ>GK岩丸、DF小村、MF鄭、FWヨンチョル
    • 柏 GK南、DF蔵川、古賀、小林、大谷、MF鈴木(31分 佐藤)、山根、永井、谷澤 (89分 石川)、FW李(82分 ドゥンビア)、菅沼。 <サブ>GK加藤、DF石川、MFアラウージョ、佐藤、平山、FWドゥンビア、阿部

メンバー表を見て、またも4-5-1、しかもカズを左サイドに入れるのか、と心配になりましたが、ゲームが始まるとうっちーが左サイドに入り、カズがセカンドトップに入り、一安心。


最初のチャンスは3分、右からの奥のふわりとしたFKをGKが取りきれなかったもの。しかしこれは詰めきれずチャンスを逃します。

主審鍋島は昨年最終戦で監督に退席を命じた方ですが、とにかく転べばファールを取ってくれる方で、柏の選手はそれを読んでとにかく転ぶ転ぶ。
転びすぎて、たまにエリア内で転んでみたら22分、鈴木がシミュレーションを逆に取られるくらい。

しかし外国人選手の欠場でプレースキッカーのいない柏。合わせる選手も古賀しかいないので、FK、CKには全く怖さはなかったです。

17分うちのFKからのカウンター、2人余った状態でシュートまで持ち込まれるも、後ろからヤマが何とか追いついてブロック。リスタートよりもやはり流れの中で恐ろしい柏なのでした。


28分シミュレーションを取られていた柏・鈴木がクビを振ってヘディングに行った所、ハヤの後頭部に思い切りぶつかり、そのまま鼻血を出してピクリとも動かない。ハヤはなんともなかったのですが、鈴木の容態が心配で、ゴール裏もハヤコールのあとに鈴木へ激励コールを送ったのですが、これをつまみ出せと勘違いしたらしい柏サポの反応にはちと悲しくなりました。


ま、ゲーム後の柏サポのブログによれば、病院にも行かなかったようで終了後のピッチを普通に歩いていたらしいので心配ないようですが、うちのDF陣はこのシーンで腰が引けてしまったようです。とにかくこのあと前半終了までのCB陣のミスは目を覆うばかり。


結果前半で3失点。
38分まずはその事故をもらった形のハヤがクリアミス、というかヤマに渡そうとした緩慢なパスを菅沼にかっさらわれて左に流れて、最後は中に突っ込んだ李に決められます。*1


43分の2点目は右に流れて遅れながら付いて行った太田が、ワンフェイントでかわされて真ん中2人どフリーの状態でクロスを上げられてこれを鈴木に代わって入った佐藤由紀彦に決められたもの。コースケのプレーを見てスゲがポストを蹴って怒りを表しますが、今日はスゲのプレーもほめられたモンでもなかったですね。

とはいえコースケのミスは左サイドなかじと違ってフォローし合わなくてもいいクライのレベル、というトモキチの安定を見て右のフォローに行ったためのもののように見えます。
結果左をがら空きにした末に、簡単に交わされてクロスを上げられたU-20日本代表に猛省を。


と思っていたら47分の3点目も左に流れてから右に戻った太田のミスです。やすやすと李に前に入られて、スゲも反応を誤って動けず。ちょっとこの瞬間集中が切れたように思いました。前半がすぐ終わったのはラッキーでした。3失点してラッキーも何もないもんですが、とにかく左の鈴木にハヤが付いて行ったり、太田が右に流れたりと、不安定なプレーを続けた両CBと、なぜだかここ数戦で素晴らしいプレーから、精彩を欠く無気力DFになってしまったヤマタクのプレーが心配な前半でした。


前半一安心したうっちーとカズのポジションでしたが、左サイドのうっちーは仕掛けがしにくい印象で、カズは試合がウチサイドで続くようになると前線で埋没してしまい、両者まったく試合に顔を出さなくなってしまいました。


後半開始でうっちー、カズに代えてナンちゃん、なかじを入れ、ヤマタクを前に出しゲームが動きますが、これは2人は責められないでしょう。監督の戦術の犠牲者です。ウッチーを代えずに、37分不用意なバックチャージでやらずもがなのイエローをもらっていた奥をこの時点代えておくべきだとは思いましたが…。


13分ハヤのフィードから左サイドで難波が粘って上げたクロスをヤマタクが倒れこみながらファーで蹴りこみ1点を返します。
さらに18分、前半名前を出すチャンスもなかった平本のポストからヤマの飛び込み。21分には右のヤマタクからトモキチに、トモキチが中に流れてシュートを放つ等チャンスを作ります。

この流れの中で、今日も止まったボールにしかアクティブに行けなかった奥が25分、すでに1枚もらっているとは思えないバックチャージで2回目の警告を受けて退場。横浜は10人での試合を強いられます。


しかしこれで流れをぶった切る指令塔がいなくなった横浜の攻撃陣はさらに勢いづきます。直後のなかじからタッキーへの交代は10人になってしまった以上仕方がない部分があります。決してなかじのプレーが悪かったということではありません。
これで最終ラインが太田、ヤマ、ハヤ、ボランチネジ、ヤマタク、左タッキー、右トモキチ、FW平本、ナンちゃんという3-4-2に。3バックは新潟線に続いてのことのようですね。

これで前線の人数を変えずに攻めに出た横浜、早く追加点がほしいところでしたが、なかなか取りきれませんでした。しかし38分タッキーからのクロスを難波が決めて1点差に。
結果的にここで得点は打ち止めとなり、更に41分カウンターから柏・ドンビエに4点目を決められるのですが、これはおまけみないなもの。後半の攻勢は否が応にも昨年の10月28日@日立台を思い出させるものでした。


結局このまま2-4で敗れ去った横浜FC
ここまで、

  • 奥を使い続けなければならなかった、
  • 難波を頭から使わずあくまで1トップに固執した、
  • あれだけ堅固を誇ったDFラインの崩壊を全く修正できなかった、
  • 大量失点を続けながら、ヤマの展開力にこだわり続けた、

という監督も含めてうちのチーム力。昨年の監督の方法論は間違っていなかった。それをきちんと熟成できなかったのは監督の方針転換?
ぼくは軽々しく辞めるべきだなんて言いたくない。きちんと自分たちの立ち位置を見つめなおして、本当に高木監督が作りたいチームを作るべきだと思う。

採点です。

  • 菅野 5.0:スゲらしくない反応の遅れなども有り、今日は神が降臨していなかった模様。
  • 山田 5.5:SBの位置ではひどいDFだった。前に上がると生きる。得点は素晴らしかった。これがなければ4.5
  • 早川 4.5:鈴木との激突から前半の切れ方はひどかった。
  • 太田 4.0:あのミス連続は何とかならなかったか。
  • 小野 5.5:左サイドは安定していた。この安定感が太田に緩みを与えてしまったか。
  • 内田 5.0:左サイドはうっちーの戦場ではない。戦術の犠牲者。
  • 山口 5.0:後半のリベロのほうが生きている気がする。
  • 根占 5.0:うちのセグンドはネジ固定でいいでしょう。
  • 奥 3.0:語るに落ちた。何年サッカーやってるのか知らんが最低だ。二度と見たくない。
  • 三浦 4.5:役割が非常に不明確だったためかゲームから消えていた
  • 平本 5.5:前半は全く生きず。後半ポストで息を吹き返した。
  • 難波 6.0:途中から使う男じゃない。
  • 中島 5.5:プレーは悪くなかった。戦術上の理由での途中出場途中交代。
  • 滝澤 5.5:やはり左はこの男。

さて次節横浜国際でのジェフ千葉戦は後半戦スタートであり、同時にアジアカップ中断前最後のゲーム。
奥が休みで助かりますが、太田もU-20ワールドカップで欠場とねこの目DFはまだ続きます。
しかし、この面子でも監督が4-5-1にこだわるとは思えない。きっと
GK スゲ
DF トモキチ(ヤマタク)、オムさん、ハヤ、なかじ(トモキチ)
MF うっちー、ネジ、ヨンデ、タッキー
FW ナンちゃん、平本
で来てくれると期待しながら筆を置きましょう。

*1:昨晩の時点で「しかたない」と書きましたが仕方なくなかったですね。何でそこまで心が弱いんですか??