J1第27節 対ジュビロ磐田戦@ヤマハ

横浜FCは、アウェイヤマハスタジアムジュビロ磐田と戦い、戦術ミスから0-3の惨敗。次節で10月7日国立川崎戦での降格も現実的になってくる試合でした。

磐田 3(2-0)0 横浜FC

  • 得点
    • 横浜 前田(31分、43分)、茶野(86分)
  • 警告
    • 磐田 太田(79分)
  • 出場選手
    • 磐田 GK川口、DF加賀、田中、茶野、MF太田(84分 成岡)、ファブリシオエンリケ、上田、西、FWカレン(67分 林)、前田(88分 中山)。 <サブ>GK佐藤、DF鈴木、大井、MF村井
    • 横浜 GK菅野、DF山田、室井、早川、太田、MF呉範錫(60分 内田)、マルコス・パウロ三浦淳(60分 奥)、滝澤 、FWカズ(68分 西山)、チョ・ヨンチョル。 <サブ>GK小山、DF和田、小村、MF山口

相手の右ストッパー加賀は、札幌時代から横浜が苦手とする選手。この選手に今回もやられてしまいましたね。そのほか相手はファブリシオエンリケというダブルボランチでこれにパウロがどう対応できるかがポイントでしたが、結果は完敗。
アツがスタメン出場、ダイヤモンド型のトップ下にはいりますが、この布陣が勝負を分けてしまいました。
主審は元暴走審判「アナザワーるど」の異名を取った穴沢勉さん。2年ほど前に確変を起こしいい審判に育った方です。今日もいいジャッジをしていました。


序盤からTBS土井敏之が大暴走、ガンバ戦でもそうでしたが、よほどウチをサンドバックにしたいらしく、横浜をゴミ扱いしたような実況は聞くにたえず途中から音を消しながら見ました。日本語的にもひどい実況で、
「カズのフル出場が十二分に考えられます…」*1
「前田は右足にテーピングを施しいつどうなってもいい状態で戦っています…」*2
ワールドカップでもそうだったけど、気に障るクソアナです。あっと失礼、ウンコアナです。
さて、そんなことにもカリカリしますが、もっとカリカリしたのがうちのフットボール


今日の敗因はシステムと、選手たちの闘志のなさ。アツをトップ下においてダイヤモンドとしたため2トップ+トップ下、さらにダブルボランチの5人をハヤ、ムロイ、パウロで見なければいけない状態です。中盤から後ろで人数が全然足りていません。
横浜はアツのFKからチャンスを作るほかない状態で、前半10分までは磐田にいいように攻め込まれ続けます。
その後持ち直してタッキー、ボムソクを中心に攻めの形を作り始めます。さらに後ろから太田が積極的な仕掛けでかなりいいプレーをしていました。


対極的に中盤で2トップ、トップ下、ボランチ2人までをケアしなければいけないパウロは守備面の負担が大きく、パスミスを続出。この布陣は無理があると思います。その無理が生み出したのは31分の失点。
上田の左クロスを西が前田に、前田は右にちょっと動いてDFを外すとスゲの死角に入ったまま倒れながらのコントロールシュートを放ち、スゲにとってはノーチャンスのゴールが決まります。


これで攻めなければいけなくなった横浜、前線までボールを持ち込むことは出来ますが、中で合わせる選手が絶対的にいないです。結果、前線を増やしても優位を生かせないのです。


前半最後の5分間も波状攻撃を食らい、42分にはカレンが抜け出して中へクロス、これを前田がすらして西がフリーでボールを受けシュート体制へ。しかしこれはスゲが素早く前に詰めてセーブ。何とか食い止めようとキャプテンが奮闘しますが、スゲだけではいかんともしがたし。
43分加賀が最終ラインからするすると持ち上がってふわりと前線の前田へパス。これをまたもフリーにしてしまい、逆サイドのネットにドカンと追加点。
ロスタイムにもヒールで前田に決められそうになるなど、とにかく守備に人が足りない状態で前半終了です。



後半、システム変更で中盤と守備陣を何とか落ち着かせたい横浜です。さらに前線での起点作りに西山を投入するタイミングは速いほどいいとも思いましたが、監督の選択は現状維持。


後半も前線までボールを持ち込みますが、誰もシュートを打とうとしない。特に気になったのはヨンチョルで、エリア内でボールを受けながら、周りに目を配りすぎてあまりに自分で決めようと言う意識が少なかったです。


15分、やっと動いたベンチはボムソクに代えて内田、アツに代えて奥…。磐田サポのブーイングに迎えられた奥ですが、FK1本以外はこっちがブーイングを送りたい位の出来でした。ボムソクも動けていたと思うので、ここは早めにアツかタッキーに代えて内田か西山を中で使うという選択肢がベストだったのではないかと思います。


その西山は22分カズに代わって前線に投入されます。入ったとたんに元気のようなカへの切込みでチャンスを作る西山。倒されてFKを獲得する回数も多いですが、残念なのはアツがいないことですね。


後半も相変わらず不用意なパスミスから知名的なピンチを作ることが多かったですが、何とかスゲが守り続けます。横浜はパウロ、太田がミドルを放ちますが、もっと前で打ちたい。
横浜は前線でシュートチャンスも作れないまま、43分には左CKの折り返しを茶野に見事なボレーシュートを決められて0-3で完敗。


この試合横浜の警告数は0。これはガス戦、大分戦に続いて3試合連続です。
いま僕らはクリーンなゲームなど求めていません。システムの選択ミスから何度も数的不利に陥り、相手にシュートを打たれる横浜。
そこで警告覚悟で相手からボールを奪いにいく気概が選手たちから感じられないのはなんとも残念なことです。

  • 菅野 5.5:集中力高く守ったが3失点。
  • 山田 5.0:右サイドは上田に自由に使われてしまった。
  • 室井 5.0:数的不利をつかれ続けた。
  • 早川 5.0:数的不利だけでなく自分のミスでもピンチを招き続けた
  • 太田 6.0:左サイドで積極的な仕掛けは評価できる。
  • ボムソク 5.5:悪くはなかったが、戦略の犠牲に。
  • 内田 5.5:右で起点を作った。
  • パウロ 4.5:奮闘したがあまりにミスが多かった。
  • 三浦淳 5.5:流れの中ではボールとあまりに合わなかった。
  • 奥 5.0:FKだけ。何しに来た?
  • 滝澤 5.5:左サイドに中で起点にと動き続けた。
  • カズ 5.0:決めてほしいシーンは多かった。
  • 西山 6.0:交代出場で流れを変えたが。
  • ヨンチョル 4.0:流れることが多く、シュートも放たない。ほしいのは得点。
  • 監督 3.5:ダイヤモンドは完全にシステムのミス。それを修正せずに惨敗を招いた。自分が何しに来たのかよく考えてほしい。

*1:十二分には考えられないだろう

*2:どうなってもおかしくないといいたいのだろう