J1最終節浦和レッズ戦

tatsumine2007-12-01


横浜FCはJ1最終節を横浜国際で浦和レッズと戦い、根占の前半17分のゴールを魂で守り抜き、浦和の優勝を阻止しました。

横浜 1(1-0)0 浦和

  • 14:34キックオフ 横浜国際総合競技場 入場者数:46,697人(横浜FCホームゲーム記録)
  • 得点
    • 横浜 根占(17分)
  • 警告
    • 横浜 中島(20分)、菅野(41分遅延w)
    • 浦和 ワシントン(39分)、鈴木(51分)、長谷部(64分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK菅野、DF山田、岩倉、小村、中島、MF根占、山口、滝澤、カタタウ(61分 チョ・ヨンチョル)、三浦淳(79分 吉野)、FW三浦知(89分 坂井)。 <サブ>GK小山、DF和田、太田、FW難波。
    • 浦和 GK都築、DF細貝、坪井、阿部、ネネ(HT 田中)、MF鈴木、長谷部、平川、ポンテ(72分 小野)、FW永井、ワシントン。 <サブ>GK山岸、DF内舘、MF相馬、FW小池、岡野

赤く染まった写真はこちら

スタンドは8割以上が浦和ファン。横浜ゴール裏2Fに浦和マフラーを巻いたまま、まんまと入り込んだファンも多数いたり、横浜ゴール裏に大旗を掲出しようとして止められていそいそ逃げるサポがいたりして、さすが浦和だなと思いましたが、選手入場に合わせてバックスタンドに出された大旗には参った。

あの場には少ないながら横浜サポもいたというのにその視線を遮る大旗を、それもアウェイのバックスタンドで掲げるという非常識さ。
試合後には、ペットボトル、発煙筒の投げ込みですか?

…バカジャナイノキミタチ?

浦和サポの民度の低さを全国にさらした瞬間だったと思います。事実大旗の眼前で横浜マフラーを掲げたり、腹立たしげに大旗を払いのける横浜サポも目につきました。
これも横浜の運営が悪いからだってあとから「スポーツライター」の吉沢ナニガシが文句言うのかな?
自分らもここがホームだとは思ってないけど、一応ホームゲームでああいうことやられると、腹が立つと同時に燃えますね。サポの腹立ちは選手たちの闘志に火をつけてくれたと思いますよ。

結果的には浦和サポGJだったと思います。
彼らの挑発行為が浦和の敗戦と優勝を逃した要因になったんですから。
ちなみに、

  • 大旗・楽器等を使用して観戦する場合も、C自由席内に限ります。

  • 手持ち大型フラッグの使用
    • HOMEゴール裏B及びAWAYゴール裏C自由席最前列のみで使用可。ただし、他のお客様の観戦を妨げるような場所での使用と見られる場合は、係員により移動をお願いします。

つーことだったんですが、このビッグフラッグ以外にも浦和サポさんはバック、メインに多数の大旗を持ち込んでいらっしゃいましたわ。ひとさまの庭に来て調子こくなっての。そんなことだから3勝しかしてないチームに足元すくわれるんだよ。


さて腹立ちは抑えつつ、目の前の試合に集中して試合開始。
試合開始からカタタウが鋭い出足で連続してチャンスを作り出します。やはり横浜のサイドは何も考えずに突っ走るようなスピードスターが必要だというのがよくわかります。
その意味でカタタウは必要な戦力です。
もし彼のレンタル延長がかなわないなら、星、臼井、大友といったスピードスターの補強は不可欠でしょう。
5分にはそのカタタウが中へ切り込んでタッキーへ渡してミドルシュートも枠右。カタタウを起点にゲームの主導権を握ります

対する浦和はネネ、ポンテ、ワシントンの3外国人を中心に調子の上がらない選手が多く、うちのスピードについてこれないシーンが目立ちます。
5分にポンテがやっと鋭いミドルを放ちますが、これはスゲがナイスセーブ。8分のチャンスはなかじが鋭くスライディング、ポンテは大げさに倒れてファウルを主張しましたがノーファウルです。そのカウンターから最後はカズがGKの位置を見てループを放ちますが、これはポストの上。
14分永井がロングボールを手でコントロールしてシュートを放ちますが、これはスゲのセーブでサイドネット。

カタタウ中心にサイドから攻勢をかける横浜に対して、しっかりとカウンターから個の力で攻めに来る浦和という展開が動いたのは17分。
カズがいいフェイントで左サイドライン際を突破して阿部を振り切ってGKが出れず、DFも間に合わない絶妙のアーリークロス、これをDFの前に飛び込んだねじがインサイドできれいに合わせて横浜先制です。
この得点で、それまで意気軒高だった浦和のバックスタンド、メインスタンドは沈黙。ゴール裏からの声援のみとなり、横浜のチャントも大きく響きだします。


試合再開直後、攻勢に出た浦和・ポンテに対しなかじがファールで警告を受けますが、それだけ激しく守っていたということでしょう。
21分には逆に横浜がアツ、滝沢の左サイドでの粘り強いキープから最後は中でヤマタクがミドルを放つなど、守備一辺倒にならず前からDFにいく横浜。
27分には横浜最後のゲームになるヤマがGKの位置を見て自陣からループを放ちますが枠上。
31分にはアツのダイナミックなチェンジサイドをカタタウがしっかり受けてから中へ切り込んでコントロールシュートもこれはGKがファインセーブ。
34分右サイド、ヤマタク、カタタウ、ねじの粘りから最後ねじの入れたクロスは真ん中のカタタウがスルー、左のカズに合いますが、シュートが軸足に当たってノーゴール。

前半の残り10分は浦和も攻勢に出ますが、ワシントンの突破は岩倉、オムさんという今年でチームを離れる2人がしっかり止め、いらだちの募ったワシントンはラフプレーで警告を受ける始末。ポンテ、ワシントンのいら立ちが目立つ浦和攻撃陣。横浜は41分スゲが遅延行為で警告を受けますが、このまま浦和の攻撃をしのいで前半を1点リードして終了です。


ハーフタイムの途中経過で鹿島が清水を1点リードしているため、このままいけば目の前での優勝を阻止できる横浜。
浦和は動きのひどく悪く、カタタウに抜かれまくったネネに代えて田中達也を前線に投入。永井を右サイドにうつして3バックを敷きます。結果的には田中のスピードという脅威は増したものの、永井がサイドに流れて消えてくれたので楽になったと思います。

5分ポンテのクロスを中につめた永井がシュートもスゲがファインセーブ、こぼれを田中が押し込みに行きますが、これはDFが体を寄せてサイドネットへ。7分にはこの試合唯一といっていいパスミスを突かれてDFとスゲとの間にボールが行きますが、これは判断良くスゲが飛び出しクリア。スピード感の増した浦和の攻撃を総力で防ぎ切ります。

きちんと集中高く守っていれば、横浜の時間帯も訪れます。
8分にはカタタウが左から持ち込んで角度のないシュート、しかしこれはGKが足で防ぐナイスセーブで追加点を取れません。
10分にもタッキーが勝負をかけて突破し、クロスを数に送りますが、これは惜しくも合わず。
13分にはカズへの対応でGKが飛び出したところをカタタウが無人のゴール目指してミドルを放つも、ちょうどGKが戻ったところにボールが行って追加点なりません。このシュートで足を痛めたカタタウは、前半から削られてきたこともあって、16分にヨンチョルと交代。

右サイドで圧倒的なスピードと個人技で起点になってきたカタタウが交代すると、このあとは浦和の攻撃を跳ね返し続ける展開となります。
攻撃はカウンターからのアツのミドル、ヨンチョルのシュート×2の3回くらいで、あとはひたすら守り抜く展開。
サイドからのクロスの供給はある程度割り切って中を固め、ワシントンの突破は3人がかりで止める。サイドからの攻撃が機転であれば、田中のスピードも怖くない、という、まさに昨年J2での戦い方をそのまま実行したかのような20分間の試合展開でした。

終盤動きの悪くなってきたポンテに代えて小野を投入した浦和ですが、小野の動きも良くなかったのも助かりました。
アツ→吉野、カズ→坂井と今年チームを離れる2人を投入し、さらに守りを固める横浜。42分くらいからサポは勝利の歌「ビューティフルネーム」を歌い続けますが、ロスタイムの4分間も永遠に続くかと思われるほど長い浦和の攻撃でした。

しかし最後まで守りきって実現した歓喜の瞬間。アジアチャンピオンを破っての目前での優勝阻止です。
まさに全員でつかんだ勝利だったと思います。僕は終盤涙を止められず、それでもこの試合をどうして年間通してできなかったんだろうと思いながら試合終了の瞬間を迎えました。
選手たちを笑顔と拍手で迎え、送り出し、最後のシーズン終了セレモニー。
手短な奥寺会長のあいさつは最初こそブーイングで迎えますが、最後まで聞き、拍手はしませんでした。
選手の最後のあいさつはゴール裏のみでイベントは全くなし、ゴール裏での写真撮影もなし、とかなり肩透かしな内容で、ヤマ、岩倉、吉野、秋葉、久保(いなかったけど)、ヤブ、オムさん、ヨーヘイ、きっと所属チームに戻ってしまうパウロ、ボムソク(いなかったけど)、ニシ、平本、和田といった選手たちと別れを惜しむ暇もなかったのですが、ヤマとキノシさんはゴール裏にやってきてくれました。
本当にありがとう、みんな。

あ、最後に。

「元旦・国立」

試合終了後は、いつものサポ仲間8名と新横浜の居酒屋でプチシーズンエンドパーティ。選手たちとの交流もいいけど、やはりともにサポートしたみんなで1年のエピソードを振り返りながら馬鹿話をするのが一番楽しいですよ。

帰りの東横線ではレッズサポの視線を受けつつ、横浜のユニを来ているのが誇らしかったです。ああ、大人げないな。

さてリーグ戦最後の採点です。

  • 菅野 7.0:ファインセーブ連発。来年もぜひハマの守護神として頑張ってほしい。お願いします。
  • 山田 6.0:集中高く守りきり、攻撃面でもカタタウといいコンビネーションを見せた。
  • 岩倉 7.0:ワシントンに仕事をさせない完ぺきなディフェンス。なぜ来年いないのか全く理解できない。A契約でいいじゃないか。フロントは再契約を検討してほしい。絶対に必要な選手です
  • 小村 6.5:岩倉とチームで完璧に守り抜いた。新天地でも頑張ってほしい。
  • 中島 6.5:守りに集中。ポンテを封じたスライディングタックルは見事。「悪い」なかじを減らすのが来年への課題。
  • 山口 6.0:左右へのさばきに徹しながら、機を見てシュートを狙うなど、今季最も「らしい」ヤマだった。ありがとう!
  • 根占 7.0:得点のみならずDFでも、そして右サイドでのカタタウとのコンビネーションでも光るものを見せた。攻撃センスに磨きをかけたこの1年。来年も頑張ろう。
  • 滝沢 6.0:今日は勝負に出るシーンも多く、積極性が目につきました。
  • カタタウ 7.0:素晴らしい突破と個人技。何としてもレンタル延長を望みたい逸材です。あとは得点がほしかったですね。
  • 三浦淳 6.0:最後まで右足の輝きは見られなかったのが残念。来年いるかどうかわからないけど、来年いてくれるなら心機一転、ハマのアツとして頑張ってください。
  • 三浦知 6.5:衰えないフィジカルはすごかった。阿部を抜いたドリブルには震えた。来年もお願いします。
  • チョ・ヨンチョル 5.5:ヨンチョルが入って逆に攻撃がトーンダウンしたのは残念。やはりトップでみたいかな。
  • 吉野 6.0:ボランチとしてしっかり任務を遂行。リーダーとしても素晴らしかった。ありがとう。
  • 坂井 6.0:数少ない出場機会をきちんと生かしてくれました。ヨーヘイの才能を生かせなくて申し訳ないと思っています。

久々の観戦記リンクス

浦和側にもリンクしたくてたまらないのだが、大人なのでしない。

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