J2第17節 モンテディオ山形戦@ニッパツ三ツ沢

惨敗から2日が過ぎ、頭も冷えたので、振り返ってみます。
横浜は、雨中のホームニッパツ三ツ沢で第1クールに初黒星を食らっているモンテディオ山形と戦い、前半2点リードされながら一度は同点に追いつくも、その後3失点をくらい2-5で大敗しました。

勝とうという意志の薄い戦い方にスタンドからはブーイングの嵐でした。

横浜FC 2(0-2)5 山形

  • 16:03キックオフ ニッパツ三ツ沢球技場 入場者数:3146人
  • 得点
    • 横浜 難波(48分)、山田(59分)
    • 山形 長谷川悠(14分)、北村(40分)、宮崎(72分)、佐藤(79分)、石井(82分)
  • 警告
    • 横浜 滝澤(53分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK小山、DF吉田(HT 三浦知)、八田、戸川、太田、MF三浦淳、山田、須藤(76分 池元)、滝澤、FWアンデルソン、御給(HT 難波)。 <サブ>GK岩丸、MF小野
    • 山形 GK清水、DF宮本、レオナルド、石井、石川、MF財前(60分 宮崎)、秋葉、佐藤、宮沢(86分 木村)、FWリチェーリ(38分 北村)、長谷川悠。 <サブ>GK遠藤、DF園田

その布陣が注目された試合開始時。ヤマタクがフォアリベロに入って、リチェーリの突破をケアして須藤が右サイドに張り、アツがトップ下のような位置に張ってスタートしましたが、須藤はその後もボランチ、左サイドのケアとめまぐるしく動き、マークをはずすことが再三ありました。

Jリーグ初出場、初先発となる吉田はポジショニングが中途半端ではありましたが、しっかりと左サイドのケアを行い、山形で一番の驚異である左SB石川からの攻撃をつぶしていました。
しかしコンビネーションの悪さはカバーしきれず、頻繁にポジションを入れ替えるリチェーリ、長谷川に対して、それぞれをマークすべき戸川、八田が付ききれない場面も目立っていました。
そして14分、一度はこーやんがクリアしたボールを右サイドで財前にキープされると、カバーに付いた須藤は何も出来ずにきれいなクロスを上げられてしまい、中では戸川が易々とミスマッチとなった長谷川のマークをはずしてしまい、ニアで長谷川にヘディングで先制点を与えてしまいます。
最終的に近くにいた八田は責められないと思います。ここは、易々とクロスを上げられた須藤と、マークをはずした戸川がよくなかったです。

失点後も第一歩の動き出しが遅く、前線までボールを運べない横浜。アンジにボールがわたっても御給のポジションが下がりすぎて、結局アンジが個の力で打開しなくてはならないもどかしいゲーム展開が続きます。

御給はやはり今日もポジショニングに迷いが見られて、下がりすぎる局面が多く、彼がくさびになってもそのボールに行けるのはフォアリベロに入ったヤマタクくらいなもの。これでは長身FWを入れる意味がありません。

そして38分、リチェーリが脚を痛めたために途中交代で入った元横浜FCのきたむーこと北村。何となくいやな予感はしていたのですが、再三裏をねらう動きを繰り返していた北村に対し、横浜のDF、ベンチは何の修正も出来ず、そのねらいのままに、北村に見事に裏に走られて、交代2分後の40分に追加点を奪われてしまいます。
ここも付いていたのは須藤でした。
前回対戦で退場となった苦手意識からか、右サイドに張っていたとき以外の須藤には気迫も見られずに、易々と相手にしたいプレーをさせてしまう場面が幾度となく見られたのが残念でした。


須藤、吉田、御給は何とかしないとと思って迎えた後半。
さすがに今日は頭から動かざるを得なかった都並監督は、御給に代えてなんちゃんを、吉田に代えてカズを投入し、ヤマタクを右SBに下げます。
これで一気に前線での運動量が上がった横浜。
後半3分にCKからなんちゃんが飛び込んで1点差にすると、14分には同じくCKからの流れでヤマタクが同点ゴールを決めます。


これで一気に逆転か、と思われた流れは完全に横浜の時間帯ですが、ここでベンチの選んだ戦術は、
「いったん落ち着いて、守備意識を高める」こと。
これが完全に裏目に出て意識が後ろ向きになった横浜。
良い流れは完全に山形に明け渡して、27分宮崎、34分佐藤、37分石井と、ぐだぐだのDFラインをあざ笑うかのように連続ゴールを決められて勝負あり。
池元の投入も実らずに2-5と前節の1-4に続いての大敗です。


これで1位広島とは勝ち点差12、2位セレッソとは11、3位湘南とは6、と1〜2位の走り始めた2チーム、3位争いの湘南、山形、仙台、鳥栖という昇格争いからは1歩遅れた位置まで落ちてしまった横浜。
次節徳島戦までにきちんと修正してこないと、水曜の仙台戦、エラいことになりそうです。

さて採点です。

  • 小山 5.0:5失点のうち、何点かは「スゲなら防げたかも」と思わせてしまう。
  • 吉田 5.0:苦いデビュー戦。石川は押さえたが、ポジショニングに不安。これならトモキチの方が、と思ってしまいました。
  • 八田 5.0:自分のマークをはずしてしまうこともあり、コンビネーションに苦しんだ。
  • 戸川 4.5:1失点目、長谷川をフリーにしてしまったプレーが全て。コンビネーションも悪かった。
  • 太田 5.0:ポジショニングが中途半端で、中に絞ることも多く、消える時間帯も長かった。
  • 三浦淳 5.0:セットプレー以外でゲームを作れず。
  • 山田 5.5:同点ゴール以外にも、試合を作ろうという気合いが感じられた。
  • 須藤 4.0:前半の2失点に絡み、試合を壊してしまった。もっと中でも自信を持ってプレーして欲しい。飛び込む動きが少なすぎる。
  • 滝澤 5.0:消えていた。いつものタッキーではなかった。
  • アンデルソン 5.0:個人の力で打開せざるを得ない局面の中がんばったが、後半はもっと人を生かしてプレーしてもよかった
  • 御給 4.5:完全にピッチの迷子。自分がなぜこのチームにいるのか、どういう役目でピッチに断っているのかを認識して欲しい。
  • 三浦知 5.0:同点ゴールまではチームの活性化とともに良いプレーを見せていたが、その後消えてしまった。
  • 難波 6.0:闘志を外に出して孤軍奮闘。交代直後のゴールも見事。試合終了後はバックスタンドからの野次にも丁寧に対応していた。みんな見習って欲しい。
  • 池元 5.0:マイナスのスパイラルに落ち込んでしまったチームの中で何も出来ず。