J2第6節 対愛媛FC@ニッパツ三ツ沢

横浜FCは、今季ここまで3勝1分1敗と好調をキープしている愛媛とホーム三ツ沢で戦い、試合の中盤を優位にすすめながら、得点を奪うことが出来ず0-0のスコアレスドローに終わりました。

これで横浜は開幕6試合で勝ち星無し。ついに最下位に転落してしまいましたが、今後の可能性を感じる試合に、スタンドからは拍手が上がっていました。

横浜FC 0(0-0)0 愛媛FC

  • 13:04キックオフ ニッパツ三ツ沢球技場 入場者数:3,244人
  • 警告
    • 横浜 中野(68分)
    • 愛媛 アライール(18分)、内村(35分)、大山(63分)
  • 出場選手
    • 横浜 GK岩丸、DF吉本、戸川、早川、田中、MF八角、アツ、須藤、片山、FW難波、中野(85分 池元)。 <サブ>GK小山、DF八田、MF加藤、FWカズ
    • 愛媛 GK山本、DF高杉、金守、アライール、三上、MF赤井、青野、大山、横谷、FW内村、田中(68分 ジョジマール)。 <サブ>GK兼田、DF柴小屋、MF関根、田森

シュート数横浜の14に対して愛媛の5。
このスタッツを見ても横浜の攻守はしっかっりと機能していたと思います。

今までの右吉田&加藤、左テル&片山という布陣から右サイドをがらりと入れ替えて吉本&須藤という守備的な2人で構成したこの試合。
今までワイドに張り付きすぎていた両サイドを意識して中に絞った形で試合を進めていく中、選手の距離が広すぎてパスがつながらない、ということは少なかったように思います。

さらに裏に抜ける意識が強くサイドにも流れることが多いなんちゃんと、ドリブラーであるイケとの組み合わせから、中でボールを収めることの出来る2年目ユータをスタメンで起用したことも吉と出ます。
前線からのプレスでボールを奪ったとしても前に人がいない状況だったのが、ある程度ユータが前に張っている状態となったため、二の手、三の手が繰り出せるようになりました。


この布陣が当たって開始すぐユータとなんちゃんのいいコンビネーションで右サイドを崩す動きもありました。
5分にはユータがGKの位置を見て思い切りの良いロングシュートを放つシーンもありました。


ただ、前半30分くらいまでは徐々に愛媛が緩い横浜のプレスをかいくぐってチャンスを作り、愛媛ペース。
特にセットプレーではやはりまだ選手の受け渡しがまずく、怖い印象がありました。


さらに言えば、今日の試合では、左SBテルの上がりがとても遅い上に、ペナルティエリアまで進入するような思い切った動きが全くなかったことが気になりました。
昨年コースケがアツやたっきーに使われて思い切りよくオーバーラップする姿を見てきただけに、少し物足りなかったですね。

19分には左を使いたい動きを見せていたアツが、テルの上がりが遅かったため、自ら中に切り込んでぶれだまミドルを放つシーンもありましたが、テルがもう少しうまく使われてくれれば、攻撃の手数が増えると思うので、ここはもう少し思い切って上がってくれれば良かったと思います。

特に今日は須藤が右サイドに入って、サイドに張り付くと言うよりも中に絞ってボールをキープしたり、守備時にはしっかり戻って守備、右サイドに入った吉本は余り積極的にサイドにはつり出されずに中にケアという4.5バック的な動きを見せていたので、いっそのこともっと前に張り付いて3or5バック的な使い方が出来ていれば良かったのかな?と思います。


30分前後からは徐々に横浜のプレスも連動してきて良い位置で相手のボールを奪う機会も増えてきます。
八角の最後の一歩がとても効いていて中盤でバンバン相手のボールをカットしていましたね。
28分には右スローインからのクロスをニアでなんちゃんがすらしてユータのオーバーヘッド。
次のプレーで片山が左から中へ入りながらシュート、32分にはアツの右CKをなんちゃんがファーでヘディングシュートもこれはポスト、40分フィードに抜け出したなんちゃんがDFを引きずりながらシュート、と右に流れ気味のなんちゃん、中に張ったユータ、左を駆け上がる片山の3人でチャンスを作りますが、前半は0-0で終了。


後半も序盤からサイドからチャンス作ります。
10分にはうちに似合わぬ足下でのテクニカルな展開からなんちやんが抜け出してしシュートを放ちGKがはじいたこぼれ球を片山がオーバーヘッドシュートも枠の上、22分ユータがポストに入って片山がシュートを放ち、さらに37分にはゴール前の混戦からユータが強烈なシュートを放ち左へわずかにそれるなどおしい展開が続きます。

これだけ力の伯仲した試合ではなかなかベンチは動きづらいもの。
愛媛はエース田中からジョジマール、横浜は終盤にユータからイケへ、同ポジションでの交代があったのみ。
どちらの交代も、動きを活性化して熱戦をヒートアップさせてくれました。
イケも交代早々からゲームに入り込んで、今季一番の動きを見せていました。
うちとしては、他の交代の手としては、

  • 須藤に変えてカズor加藤、
  • 片山を一列下げて、アツを左に回し須藤をボランチにして、右にカズor加藤、

という手しか残っていなかったと思いますが、片山の攻撃参加を制限してしまうことやバランスを崩すことを恐れてか手は出せませんでしたね。吉田か中田をサブに入れていれば、同ポジションでの交代も可能でしたが、結果論ですね。


そして結局決着は付かず0-0のスコアレスドロー
残念なことに栃木が初勝利を上げたために、勝利を上げていないチームは次節アウェイで対戦する岡山とうちのみ。
さらに勝ち点の関係で横浜は最下位となりました。

ネジが故障癒えぬ中、中盤の不足がささやかれましたが、ヨンデも加入して、さらに中野という新しいCFの台頭もありました。
イケの使い方は難しくなりますが、ナンちゃんとの併用や左右のサイドで使っても良いと思います。
週末の岡山戦、来週水曜のホーム甲府戦、来週末のアウェイ水戸戦、とまだまだ苦しいゲームが連戦で続きますが、早く勝利を上げたいものです。

それでは採点です。

  • 岩丸 6.0:早いクロスへの対応もばっちり。見切りが早いのでひやりとすることもあるけれど、これもイワマールの個性でしょう。安定感がありました。
  • 吉本 5.5:サイドのケアはある程度須藤に任せる作戦か、中のケアに専念していました。
  • 戸川 6.0:ヘディングでのクリアを連発。魂のこもったディフェンスを見せてくれました。
  • 早川 5.5:攻撃参加は迫力ありました。ディフェンス面も良かったです。久々の凡ミスもありましたけど、、、。
  • 田中 5.0:左サイドでもう一コマ欲しかった印象です。もう少し思い切った攻撃参加を見せて欲しいものです。
  • 八角 6.5:足がどこまで伸びるんだ、という感じのボールカットを何度も見せてピンチの芽をつみ取ってくれました。
  • アツ 5.5:キック精度がどうしても全盛期に戻りませんね。攻撃の舵取りとしてはもう少し散らす意識だったと思いますが、他の選手が感じてくれないところもあったと思います。
  • 須藤 5.5:サイドの選手としては不満の残る出来でしたが、今までで一番良い動きでした。
  • 片山 6.0:積極的になんちゃん、中野と絡みシュートを放っていました。
  • 難波 5.5:中に張る相棒を得て、生き生きと前線でプレーしていました。裏に抜けようとする動きばかりが目立った今までとは違いましたが、結果が欲しかった。
  • 中野 5.5:良い意味でさぼり方を知っている選手。中で良いプレーを連発してくれましたが、もう少し速いプレーを心がけてくれれば、得点は近いと思います。今後の期待も含めて若干キツ目の評価です。
  • 池元 5.5:短い時間ながら良いプレーを見せてくれました。腐らずにプレーの質を高めていって欲しいものです。