J2第6節 対ジェフユナイテッド千葉@フクアリ

横浜FCは敵地・フクダ電子アリーナで昇格最有力候補・千葉と戦い、0-4で敗れました。

千葉 4(1-0)0 横浜

  • 16:03キックオフ フクダ電子アリーナ 入場者数:12,752人
  • 得点
    • 千葉 倉田(20分、60分)、工藤(89分)、佐藤(90分)
  • 警告
    • 千葉 渡邊(47分)、茶野(53分)、谷澤(84分)
    • 横浜 寺田(3分)、渡邉(6分)、難波(38分)、金(80分)
  • 出場選手
    • 千葉 GK櫛野、DF鎌田、茶野、ミリガン、渡邊(54分 谷澤)、MF山口、工藤、佐藤、アレックス、FW倉田(85分 太田)、ネット(70分 巻) [サブ]GK岡本、DF坂本、FW深井、青木
    • 横浜 GKシュナイダー、DF柳沢(62分 田中)、金、渡邉、片山、MF小野(62分 久木野)、根占、寺田、高地、FW大黒、難波(45分 西田) [サブ]GK大久保、DF早川、戸川、MF武岡

シュートは13本対15本。一見互角に見えるも結果は0-4の大敗。
先制されるまでは有利な展開で進めながら、先制されると引いてカウンターをねらう相手を崩しきれないという展開は3連敗に共通したゲーム展開です。

監督コメントからは相手を過大評価していた、という言葉。
その言葉通り、序盤互角に渡り合えたのに、相手の攻撃を恐れてロングボールの応酬となってしまい、J2サッカーを繰り広げてしまったのが敗因ですね。


さて2時間の道のりの末たどり着いたフクダ電子アリーナ
汗ばむほどの気温の中、3年ぶりのフクアリは相変わらずすばらしいスタジアムですね。
ビールを売りに来てくれないのが唯一の不満な点でしょうか…。

メイン半分、ゴール裏とバック全面真っ黄色に染まったフクアリは、アウェイ感満点です。横浜もアウェイ自由をほぼ満員にするサポーターが駆けつけ、千葉に負けない音量で声援を送ります。気合い十分という雰囲気。
選手紹介では過去千葉に期限付き移籍し、残留の立役者となったハヤには拍手が送られていました。
千葉の応援。フェアで大変さわやかな印象を受けましたよ。


横浜は汁が練習中の受傷のため欠場。
高地がセンターに入り、チンが左、トモキチが右に入る布陣、ねじがボランチで今季初先発となりました。


序盤試合は横浜がリードする展開でスタート。
しかし千葉もしっかりゲームをコントロールし、4分にはFKからゴール前で決定的な状況を作り出しますが、ここは混戦の状態から主ながしっかりと防ぎます。
横浜は、5分チンがシュナのフィードをダイレクトでシュートしますが、これは惜しくもGKに阻まれクリア。11分にもチンがミドルからシュートしますがこれも右に外れます。
いい感じでボール持てていて、このまま0-0で推移すれば、どこかで横浜のゴールが生まれる予感がありました。
右サイドでのインターセプトが起点となることが多く、右サイドが効いているイメージがありました。

しかし先制点は千葉に生まれてしまいます。
20分左サイドからチャンスを作られてヤナギがプレッシャーに負けてシュナに送った中途半端なバックパス。これを奪われて倉田に無人のゴールへ流し込まれて横浜がミスから失点してしまいます。

それでもトモキチ、チンの2人がなんとかチャンスを作ろうとしますが、30分過ぎからは引いてカウンター狙いになった千葉を崩せずに、ロングボール主体の単調な攻撃となってしまい、前半の終盤は千葉の時間帯となってしまいました。
ロングボールとなると横浜の前線にサーレスがいないのが大きい。
ナンちゃんもオグリも裏に抜け出すタイプのため、前線でボールを落とせる選手が皆無のためチャンスまで至りません。カタもドリブル突破で状況を打開しようとしますが、そのまま0-1で前半終了。
願わくば主導権がある間に先制点、もしくは同点ゴールを放つことができれば、この後の展開は違っていたと思います。


ハーフタイムでなんちゃんに代わり剛が前線に入ります。
ロングボールに対してポストをこなせる剛が入ったことで、ゲームが組み立てられるようになります。
3分のスローインからオグリヘのクロス、5分のチンのミドルシュート、6分カウンターからオグリ倒されてのゴール前でのFKとチャンスを作り出します。
さらなる状況打破のための選手交代がほしい、と思っていたところ。
ベンチも久木野とテルを呼び寄せて交代に備えていました。

しかし先に動いたのは千葉。渡邊に代えてスピードのある谷澤を投入。ここでモメンタムを握られてしまったのも痛かった。交代直前の15分、ユジンが右から中へかわされて倉田に2点目を決められてしまいます。
ゴール自体は個人の力によるものですが、ここまで持ち込まれてしまったのが痛いところでした。

若干遅きに失した失点直後のトモキチから久木野、ミス以来精彩を欠いたヤナギからテルへの交代。
相手はしっかりと守備ブロックを作ってカウンターを狙い、横浜は突破を仕掛けても壁に跳ね返される状況になります。
暖かな風から薄暗く湿気を含んだ寒風がスタジアムに吹き付ける中、25分にはそれほどの印象を受けなかった、大きいだけという印象のネットに代えて巻が入ります。
千葉のスピードには翻弄されたユジン、ナベのCB陣ですが、ネット、巻の大きさに対してはしっかりとケアできていた印象です。

なかなか千葉の守備ブロックを打ち破れない中、33分の高地のFK、36分のチンのシュート、37分のテルのシュートと単発ながらチャンスは作ります。
しかし、ここでも千葉の効果的な交代疲れの見えてきた2得点の倉田に代えてスピードスター太田を投入して、さらにカンターから得点を狙いに来ます。
千葉の狙いはまんまと当たり、44分には工藤に、ロスタイムには谷澤のシュートをシュナが弾いたところを佐藤に押し込まれて4-0。
そのまま試合終了となってしまいました。


これで開幕3連勝の後3連敗。
リードされて相手に引かれると全く攻撃が機能しなくなる今までの悪い展開通り、非常に内容も悪く次節ホーム熊本戦は正念場となります。
高木監督が在任時代とはほぼ別のチームとなっている横浜ですが、高木サッカーのいやらしさはサポーターの身にしみています。
2006年に横浜でやったようなサッカーを繰り広げられると、非常にいやらしいですね。
熊本戦も先制点がキーになってくると思います。


採点です。

  • シュナイダー 4.5:4失点は非常に残念。フィードだけでなくDFとの連携にも課題を残した。
  • 柳沢 4.0:試合を決める先制点につながるパスミス。プレーも全体的に精度を欠いた。
  • 金 4.5:集中力を欠いての4失点。DFだけの責任ではないが、今までの安定した足技が影を潜めている。
  • 渡邉 4.5:ミスフィードばかりが目に付く展開。ロングボールだけではない展開も視野に入れるべきだった。
  • 片山 5.5:ドリブルとオーバーラップでロングボール以外のオプションにチャレンジしたが、千葉の壁は崩せず。
  • 小野 5.0:右サイドに入り序盤はゲームを作ったものの、前半途中からはヤナギとのコンビネーションも全く見られず。
  • 根占 4.5:中盤省略の展開に埋没。
  • 寺田 5.5:シュート5本と単身奮闘。左サイドの方が合っているかもしれない。
  • 高地 5.0:センターに入って捌き役として奮闘したが、中盤が機能しなかった。
  • 大黒 4.5:裏へ抜け出す動きを繰り返したが、得点には結びつかず。ポストプレーがほしい。
  • 難波 4.5:同じく裏へ抜け出す動きとサイドに流れてボールを納めに行ったが機能せず。
  • 西田 5.5:途中出場でしっかりポストプレーをこなし、攻撃の起点になった。サーレスが無理なら、熊本戦は先発?
  • 田中 4.5:ヤナギに代わって入ってリズムを代えることを望まれたが、仕掛けが遅く有効ではなかった。
  • 久木野 5.0:右サイドで攻撃に絡むことができなかった。

試合終了後おおいにへこみながらの2時間の道のり。遠かったですね。
海風にも2時間吹かれ、かなり消耗しました。
来週日曜はなんとしても笑って三ツ沢を後にしたいものですね。