アメリカにはRespectという文化がないらしいが…

全く賛同するので全文引用します。

続報:ナイキはアームストロングとの契約を解除、他企業も続々と関係の断絶を発表、アームストロングは主催するガン撲滅団体の代表を辞任、アームストロングへの集中攻撃にしか見えないのはなぜ?(サイクリングニュース)


つい昨日アームストロングのドーピングのもみ消しにUCIの元会長への金銭授与に関与したとされたナイキ社だったが、今日になりいきなリその個人契約の解除を発表した。そして証拠隠滅に関わったとの証言に対して関与を否定し「アームストロングにこの10年以上欺かれ続けてきた。ほんとうに残念な限りだ。我々はランス・アームストロングとの契約を解除することを決めた。我々は断固とした決意でドーピングと戦うスタンスを貫くつもりだ。」とコメントを発表した。


あまりしっくり来ないコメントだ。大手企業側が企業内での真実の追求を避け、さも自分だけが被害者のようなコメントを出すことでは、世間は納得しないだろう。うやもやにするのではなくきちんとした説明責任を果たして欲しい、それこそが世界をリードするスポーツ企業のスタンスであるべきだろう。



『ランスの心中やいかに』
そしてアームストロング自身は自らが主催するガン撲滅団体、リブストロングの代表の座から降りることを表明した。これには、この運動が有意義でありこれからもこの活動を支援したい考えのナイキ社の意向があるものと思われる。つまりはアームストロングが関与しないことが、今後も癌撲滅運動に協力していくという条件だったようだ。


ナイキは同様にランス・アームストロング・フィットネス・センターの名称変更も発表した。


もう一つのアームストロングの大きなスポンサーであったアメリカ最大のビールメーカ、アンハイザー・ブッシュバドワイザーなど)も関係を解消することを発表した。主力商品の一つのキャラクターになっていたアームストロングだが、今回の一件でそれも打ち切りとなった。


またチーム母体ともなったアメリカ大手の家電量販店レディオシャックも関係を立つことを宣言し、契約を解除したことを発表した。冠チーム発足以来、アームストロングを携帯電話販売の広告塔としていたが、それも終了する。


そしてトレックもアームストロングとのパートナーシップを解消することを決定した。まさにアームストロングだけが四面楚歌の状態だ。


アームストロングは今回の一連の騒動であまりにも多くのものを失ってしまった。社会的イメージの失墜のみならず、自らがライフワークとして行なっていた癌撲滅運動からも手を引かざるをえない形となってしまった。


人は誰でも過ちを犯すことがある、そして人はそれを正し必死にまっすぐに生きようとする。意図的なドーピングは未だ彼のみがその真実を知っているわけだが、治療行為の一環で禁止薬物が含まれた薬剤を使ったことは事実であるようだ。そのような経緯はともかくとしてアームストロングはどういう形であれ自分がスポーツで残した功績を、人を救う癌撲滅運動で最大限に活かし、多くの人に勇気を与え続けてきた。ある意味自らの人生の負の部分の十字架を背負ってでもそれを人助けに使うことを選択しているのだ。アームストロングはリブストロングの代表としてはこれ以上携わらないが、これからもガン撲滅のために戦っていく事を誓っている。


アームストロングだけがここまで責められる現状はおかしいと思う。彼がここまで貶められるのであれば、今回疑惑が上がった企業、UCIも同様に、これから責任の所在、真実の追求を受けるべきだろう。そして彼の人格まで否定するような報道には常軌を逸している。アームストロングが自らを犠牲にしても行なっているガン撲滅の活動などは別枠で評価されるべきであり、今回の一件とは切り離して考えられるべきだろう。

H.Morine