「呼び出し 召喚状」ジョン・グリシャム

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呼び出し<召喚状>(上)

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呼び出し<召喚状>(下)

呼び出し<召喚状>(下)

評価は★★。
原書で読める人は原書で読みましょう。きっと、今までどおりのグリシャムのサスペンスが味わえるはずです。
とにかく超訳による翻訳が最悪のクオリティです。まるで機械翻訳を日本語に組みなおしたような水準。
表現は一致せず、細かな誤訳と思われる表現が続出。いつものずっしりと重い読み応えのあるグリシャムの文章を、まるでシドニーシェリダンのようなおかる〜い文章にしてしまっています。

ストーリーはいつものように奇想天外な展開で楽しめます。「評決の時」のハリー・レックス・ボナーが父の友人役で出てくるなど今までの作品を知っている人が思わず微笑んでしまうようなところもあります。しかし、訳の悪さもあって読んだ後に何も残らない、まるで水道水を飲んだ後のような読後感。
最近の作品はアカデミー出版が版権を取ってしまっているようですが、どうにかしてまともな出版社が取り返してもらえないものでしょうか?