J2第18節 対徳島ヴォルティス戦@ニッパツ三ツ沢

横浜FCはホームニッパツ三ツ沢で同じく3連敗中の徳島と戦い、後半キャプテン山田のゴールで先制するものの、相手のパワープレーに屈し引き分け。4試合勝ちなしとなりました。

横浜FC 1(0-0)1 徳島

  • 16:04キックオフ ニッパツ三ツ沢球技場 入場者数:3139人
  • 得点
    • 横浜 山田(59分)
    • 徳島 石田(86分)
  • 警告
  • 出場選手
    • 横浜 GK小山、DF吉田、八田、早川、太田、MF八角、山田、滝澤(77分 チョ・ヨンチョル)、三浦淳、FWアンデルソン(86分 カズ)、池元(56分 難波)。 <サブ>GK岩丸、DF小野
    • 徳島 GK古田、DF麦田、登尾、西河、藤田、MF挽地(67分 ダ・シルバ)、米田、六車(61分 片岡)、玉乃、FW阿部(61分 アンドレ)、石田。 <サブ>GK島津、DF柴村

久々の晴空の下でのサッカーとなった今日の試合。
早い時間のゲームでセレッソが水戸に敗れ、草津甲府を破るなど波乱も起きており、ぜひとも勝ちたい試合でしたが、結果は、昇格圏外7位8位グループにどっしり安住という結果です。

ドライなコンディションにもかかわらず、なぜか両チームよく転ぶ試合で、そこで攻撃が止まったりすることの多い試合でしたが、序盤はここのところのパターン通り横浜攻勢で始まります。
アンジにもボールがよく集まるのですが、今日のアンジはいつもに増して独りよがりのプレーが目立ったのが残念。
誰もフォローに来る選手がおらず、単独突破を余儀なくされてきたこれまでの試合と違って、今日はタッキー、池元、ヤマタクがしっかりとフォローに入っているのに、それを使わずにボールをむざむざと奪われるシーンが頻発しましたね。
前半終了直後のタッキーとアンジのもみ合いはそれが原因だったのでしょうか?


今日が復帰初戦となったハヤは、久々の実戦ながらDF面は完璧な仕事をしてくれたと思います。
彼の持ち味である正確なロングフィードを見ることはできませんでしたが、これは徐々にコンディションを上げていってもらえればいいと思います。今日の試合ではハヤを起点としてアンジが右を突破してから前へのフィードにイケが反応したプレーが印象的でした。


左サイドはタッキーとコースケの追い抜き追い越しのプレーがまさに円熟の極みに入っています。スピードで相手を凌駕して、非常に精度の高いクロスを上げています。
八角も中央で、いいさばきを見せていました。18分のフィード、ボレーで右のヤマタクに渡したプレーはルーキーとは思えませんでしたね。


対照的にスタメン2試合目となる右SBの吉田は今日ももたつきや制度の悪いクロスばかりが目立ちました。特にアツのチェンジサイドのパスに全くついて行けずに、前半だけで2度の凡ミスでチャンスをつぶしていました。
都並監督はヨースケをあきらめたのはいいとして、なぜ吉田ではなく安定したプレーが見込めるトモキチを使わないのか分かりません。
前半はこのまま、攻勢なのにシュートチャンスがないという試合展開で0-0で終了です。


さて後半開始。
開始早々から右サイドでイケの突破を中心に攻撃を作る横浜。しかし前半同様アンジのエゴイスティックなプレーでチャンスを2度つぶすと、12分イケに代えてなんちゃん。しかしこの交代、仙台戦に向けて休ませるという意味があるならば、今日のプレーの質から考えてアンジに代えてなんちゃんだったんじゃないでしょうか?
または右サイド吉田に代えてなんちゃんかカズでもよかったでしょう。

しかし、スペースを使うことにたけた選手が入ったことによって構成の度合いを深めた横浜。14分にそれが早くも実を結びます。
前半から幾度となく見せ場をう食ってきたタッキーとそれを追い越すコースケとのコンビネーションからコースケが上げたクロス、これをGKがはじいたところをファーで体を投げ出しながら伸ばした右足でゴールを決めたヤマタクの先制点です。やっと先制です、このゴールちょっと鳥肌立ちました。


徳島はこの直後バランスを崩して2人同時に代えてきて、直後そこをついて難波がミドルでゴールを狙ったり、コースケ、タッキーも相変わらずいいコンビネーションを見せていました。
このままのペースでいけば、2点目、3点目も見えていましたし、少なくともしっかりと4-4-2で守れていたはずでした。

しかしMFのアンドレをトップで使う相手のパワープレーに受けてしまった都並横浜。32分にタッキーに代えてヨンチョルを入れると、ヨンチョルをトップ下に、ヤマタク、アツ、八角と3ボランチを敷いて、いたずらに1.5列目と2列目との距離を作ってしまう愚を犯してしまいます。

この局面でやったことないことやらせてどうすんだと。
で結局押し込まれた横浜は41分集中を切らして左CKをファーで合わされて同点に追い付かれます。
その後、15分以降は全く消えていたアンジに代えてカズを投入しますが、いかにも遅すぎますし、この局面で代える選手じゃないですね。
ただし、今日のアンジはチームプレーという面で猛省を促したいですね

今日も選手起用で勝てる試合を逃した横浜。スタンドは拍手、沈黙相半ばする静かなもの。そしてあいさつ後こーやんは勝ちきれない悔しさをベンチにぶつけて、しばらく動かなかったのでした。
ぼくらもわかりやすい戦術ミスのため監督を批判するし、戦術は監督が決めるものだけれども、日本代表クラスの選手はジーコの時もトルシエの時もその戦術を自分たちで消化することによってより上の段階を目指していたと記憶しています。

選手たちには例えおバカな戦術でも、それをカバーできるような応用力を身につけてもらいたいものです、そんなものを望むのは贅沢でしょうかね?

さてこれで、
広島38
大阪34

山形31
湘南29
仙台、鳥栖27

横浜24
草津23
という布陣になった昇格戦線。水曜は仙台とのアウェイナイターですが、現状では非常に苦しい戦いになると予想されます。
監督はくれぐれも選手起用は正しく、仙台で恥かいてこないようにお願いします。

さて採点です

  • 小山 5.0:セットプレーに弱い、と相手チームに看破されるのはGKとして情けない。ポジショニングの指示など十分ではなかった。
  • 吉田 4.5:まだJでプレーする水準に達していない。
  • 八田 5.5:一瞬のすきをつかれたが、それまでは抑えていた
  • 早川 5.5:上々の復帰初戦。フィードの精度はこれから。
  • 太田 6.0:見事なオーバーラップと正確なクロス。
  • 八角 5.5:試合ごとに成長を感じる。見事なさばき。
  • 山田 6.0:今日も試合を作った。
  • 滝澤 5.5:途中交代で試合が壊れるほど重要だった選手。
  • アツ 5.0:吉田との連携を修正できなかったのは痛かった。
  • アンデルソン 4.5:独りよがりのプレーが多かった。反省してほしい。
  • 池元 5.5:後半開始から動きもよく、交代が必要とは思えなかった。
  • 難波 6.0:ナンちゃんが入ると動きが変わる。でも頭からみたい。
  • ヨンチョル 5.0:先述の犠牲者。個人としては惜しいシュートもあった。
  • カズ −:時間短く採点不能。この時間帯で出す選手じゃない。