J2第24節 対ザスパ草津@横浜国際

横浜FCは、今や格上となってしまったザスパ草津と、一応ホームの横浜国際で戦い、0-0のスコアレスドロー。内容で圧倒しながら勝ち点3を逃し、負けに近い引き分けとなりました。
フロントは稚拙ながらも37000人弱という観客を集め、サポはあくまでも三ツ沢が俺たちのホームだと2Fに陣取って抗議を示しながらも全力のサポートを繰り広げました。
あとは現時点での全力を出してくれたとは思うのですが、ピッチ上で監督・選手たちがもう少しのチャレンジをしてくれたら、という願いの残る試合となりました。

横浜FC 0(0-0)0 草津

今日はNISSOデイと言うことで、半アウェイ状態の横浜国際総合競技場*1での試合。
ゴール裏・ブルティグレは、昨年6試合ものホームゲームを糞鞠のホームスタジアム正式名称横浜国際総合競技場(通称・日産スタジアム)でやったフロント、そして今年もホームゲームをここでやったフロントに抗議の意味を込めて、2Fコーナー前に陣取りました。
しかし、この位置、コールが響いてなかなかイイカンジなんですよ。選手が遠いのは横浜国際だったら仕方ないけど、視線が高いから試合展開もよく見えるし。

天気はじっとりと湿った風のながれる曇り空。新横浜からの道のりですでに汗ぐっしょりとなった身体に、壁がじゃまをして風のながれないスタジアム構造が追い風を送る。いや、風はないのですが。

僕のところにも買い取り招待券が5枚来たように、NISSOさんのかなりの努力のおかげで、お客さんはたくさん。自分の招待券は中学同級生とその草サッカー仲間にプレゼントしましたが、5人ともしっかり見に来てくれたようです。

ゴール裏、バックスタンドは2Fまでほぼ満員、1Fメインスタンドも満席とのアナウンス、空席が集中しているのはアウェイゴール裏1F全面と2F半分のみで、草津サポさんたちもたくさん来てくれました。で、最終的には37000人弱を集めて、J2史上第2位の記録だそうです。新潟がビッグスワンでJ2を闘っていた頃はもっと集めていたような記憶があるんですが…。

試合開始前、横浜サポのアニキさんに初見だというのにビールをおごってもらいました。アニキさんありがとう!


さて試合。主審は家本でしたが、今日はそこそこのジャッジだったんじゃないでしょうか?センシティブな笛は目立ちましたが、カードはあくまでも控えめでした。

試合内容は、シュート数で横浜が14-4と珍しく相手を上回ったことに代表されるように、相手を凌駕していました。
草津は、守備の出来ない横浜の両サイド、ことに水戸戦でも90分間狙われ続けた洋介の右サイドを狙うべく、島田がずっとワイドに張り続けていました。
実際ここから洋介を簡単に振り切って島田がクロスを上げるなど、危ないシーンはあったのですが、横浜が本当に怖かったのは、ワイドに張って、多くの時間を孤立してくれるよりも、中にどんどんしぼってきて中央で数的優位を作られることだったでしょう。

その動きがなく、中央では後藤、高田の2トップを押さえてきたための草津のシュート数4というスタッツだったと思います。
ほとんどのメディアが、なぜだか昨年までのイメージ同様に「横浜は引いて守る」、というステロタイプなイメージで語る中、ピッチで闘う相手はそうはとらえておらず、草津・松下も「引いてくるのではなく守りが堅い」と述べたように、戻ってきた横浜の堅い守備を、草津は最後まで崩せなかったと思います。

ねじ、ヤマタクがしっかり中盤を制圧して数的優位を作らせなかったために、草津パスミスが多くなり、それを奪ってのカウンターがかなりはまっていたのは確か。
しかし、そのカウンターが本当に威力を発するためには、少し無理目なパスに対しても、追いかけていくチャレンジが選手たちに必要でした。
ほんのあと一歩で追いつかないパス。
それが実に多い試合でしたが、そのボールに追いつけるか、追いつけないかで本当に僕たちが次に行けるかどうかが決まってくるんだと思います。

さらに横浜の課題で言えば、非常に狭いエリアでのボール回しが多く、カズが右サイドでフリーになっていることが多かったにもかかわらずなかなかダイレクトにそこまでボールが渡ることが少なかったのが痛かったです。
後半戦は、もっとワイドにサイドを使えれば、たっきー、洋介、カズ、コースケと言ったサイドの槍の力をもっと発揮できるようになり、強みになると思います。

今日の横浜は結果、2トップからの鋭いチェイシング、ヤマタク、ねじのプレスで中盤でボールを奪ってからFWへくさびのボールを入れて、エリゼウ、アンジ、カズの飛び出しを促す戦い方で進み、時にアツの中に絞ってのミドル、そしてなんちゃんの鋭い飛び出しも見せますが、いずれも点に結びつきません。
なんちゃんは、前半からの鋭い飛び出しから後半序盤には早くも燃料切れでした。

後半は体力的な消耗が両チーム増えて、ミスが多くなりながらも、同様の展開が続きます。
エリゼウのバーをたたいた惜しいロングシュートもゴールならず、横浜はまず局面を打開するために疲れ切ったなんちゃんに代えてヨンチョルを投入しますが、ヨンチョルは翌日からのオリンピック合宿に向けてセーブしていたとは思わないものの、思い切りの良い突破が今日はあまり見られなかったのは残念。
草津も鳥居塚を投入して、彼が思い切りのよいミドルを放ち、草津の唯一と言っていい得点機を演出しますが、横浜もカズに代えてコースケを投入し、アツを前に上げて打開を図ります。
さらに前がかりにアツをイケに代えましたが、これだけ矢継早だと、アツを前に上げた意味があまりなかったのかな、と思いました。
試合は結局そのままスコアレスドローで終了。


相対的に見れば、調子の良い相手に良いプレーをさせずに惜しいプレーながら攻撃にも形を見せて、惜しい引き分けだったといえるのかもしれませんが、選手たちのあと一歩のチャレンジの必要性を感じさせずにはいられない、僕らにとっては負けに等しい試合だったのではないでしょうか?

採点です。

  • 小山 5.5:攻撃から守への素早い展開のためには、GKの素早いフィードも不可欠。その意識があまりに少なかった。
  • 中田洋 5.0:島田相手に単身では何も出来ず。流せるボールも相手に奪われたり、クリアでしか流れを切れなかったり、今日は上がりも思い切り悪かった。
  • 八田 6.0:相手2トップに何もさせず。エリゼウの攻め上がりのカバーも完璧。
  • エリゼウ 6.0:バーをたたいたシュートは惜しかった。ただやはり中盤で見たい選手。
  • 三浦淳 5.5:FKにもう少し変化が欲しかった。
  • 根占 6.0:守備面では中盤を制圧。ただ、バランサーとして苦心することが多く、自身が生きる動きがもう少し必要。
  • 山田 6.0:ピッチをかけまくって試合を作ろうとしていた。
  • 三浦知 6.0:動きはよかった。サイドで孤立することが多かったのは残念。
  • 滝澤 5.5:チャレンジする姿勢に少し欠けていた。しかし太田とのコンビネーションはやはり光る。
  • アンデルソン 5.5:キープして打開する動きはすばらしいが、もう少し人を使って欲しい。
  • 難波 5.5:前半働きすぎてガス欠があまりに早かった。もう一足が欲しいところで届かないプレーが時間とともに増えていった。
  • ヨンチョル 5.0:途中出場にしては思い切りがなさすぎた。オリンピックがそんなに気になったか?
  • 太田 5.5:まだまだ正式MVPには遠い。
  • 池元 5.5:入っていきなりの突破はよかったが、その後ゲームに埋没したのは残念。

広島が熊本と引き分け、山形、セレッソが敗れるという、上位と差を詰める絶好のチャンスだったんですが、それを逃した横浜は岐阜に抜かれて9位転落。
次は昨シーズンも勝っていない甲府とのホームゲームの水曜ナイター。
しかし、もう一歩のチャレンジを監督・選手たちがしてくれれば、次はホーム三ツ沢。普通に勝ち点3は自分たちの元に転がり込んでくるはずです。


あ、それにしても今節から試合結果以外はF!メールではなく、携帯オフィシャルサイトでの配信となったメール会員向けサービスですが、大変不便で、メール会員の利便性を感じません。
このままこれを続けるのであれば、別途クラブメンバー向けに出場選手の発表や試合経過など、メールサービスを復活させるべきだと思います。大改悪ですよこれは。

*1:あくまで日産スタジアムとは言いません