J2第18節 対柏レイソル@ニッパツ三ツ沢

tatsumine2010-07-18

横浜は、無敗の首位・柏とホーム三ツ沢で戦い、前後半ロスタイムに2度までも追いつき、再開初戦を大きな引き分けで終えました。

横浜FC 2(1-1)2 柏

  • 18:03キックオフ ニッパツ三ツ沢球技場 入場者数:8,121人
  • 得点
    • 横浜 阿部(45+2分)[J初ゴール]、戸川(90+5分)
    • 柏 工藤(45+1分)、澤(47分)
    • 警告
    • 横浜 戸川(29分)[次節出場停止]、柳沢(35分)、ホベルト(66分)
    • 柏 パク(30分)、レアンドロ(90+5分)
  • 出場選手
    • 横浜 GKシュナイダー、DF柳沢(71分 エデル)、戸川、金、阿部、MFホベルト八角、武岡、高地、FW寺田(87分 渡邉)、西田(77分 難波) [サブ]GK関、DF早川、DF田中、FW三浦知
    • 柏 GK菅野、DF小林、パク、近藤、橋本、MF大谷、アルセウ、澤(74分 大津(84分 林))、レアンドロ、田中、FW工藤(90分 茨田) [サブ]GK桐畑、DF酒井、MF仙石、MF山崎

ハイライト動画は↓

再開初戦。
大黒をガスに掻っ攫われるというトピックのあった中断中の横浜。
代わりに加入したカイオは間に合わずに、剛のワントップという厳しい状況での試合となりました。
ガスから期限付き移籍のユース代表ディフェンダー阿部が左サイドバックでプロ初出場。
ヒュンメル10周年マッチということで昨日限りのサードユニ。
なかなかかっこいいですが、音速で売り切れてしまったようです。

そのあおりでレフリーのユニが水色なのが三ツ沢ではまず見られない光景でしたが、ただし壁色に同化して見にくい事この上なし。
主審は幾度の迷ジャッジを繰り広げてきた東城だったらしいですが、結構柏寄りの笛を吹くなくらいの印象でした。
も迷ジャッジには慣れてきてしまったので、極端な話ありえないPKを取られない限りは審判を気にしないように考えてます。
さて選手紹介。
久々に三ツ沢に戻ってきたスゲには愛のブーイング。
8800人の観客が入り、アウェイ柏の声量もすばらしいスタジアムの雰囲気は最高です。


さて試合の方は一方的に攻められると思いきや、なかなかの互角で始まりました。
2分柏の放り込みを中央で田中に落とされ、角度のないところから工藤にシュートを打たれ、シュナがセーブしきれず、失点か、と思ったボールはトガがライン上でクリア。
トガを始め横浜の選手たちは、宮古キャンプを経て確実にフィジカル能力がアップしているように感じました。
柏の選手たちに当たり負けない、というか確実に勝ってる。フィジカルに勝る横浜対スピードで勝る柏という展開となりました。

6分には右から武岡が展開するも、剛とのコンビネーションではシュートしきれず、11分には剛がいい抜け出しを見せロブに合わせればゴールというボールが合わず、13分には左サイドでチンが粘るが最後剛に合わず、と前半は剛のポジショニングが悪い、周りと合っていないな、と感じました。
大黒がいなくなりワントップとなったことで、前線でのポストプレーでの起点づくり、サイドに流れてのスペース作り、裏への抜け出しと役割は増えたのですが、剛はあまり器用な選手ではないので、難しいところですね。もっとシンプルにプレーしても良かったのかなと思います。

16分には高地がゴール前でいい粘りを見せ、こぼれをチンがシュート。しかしこれはスゲの正面。
敵として初めて見るスゲは本当に素晴らしいGKでした。
GKがスゲでなければ横浜はあと3点入れていてもおかしくなかったと思います。プレーぶりは横浜時代よりもぐっと落ち着きを見せて大人のプレーぶりとなっていました。ちょっと残念でしたが、それでもスゲのプレーが三ツ沢で見れてよかったです。

25分から20分間はやや落ち着いてきた柏の時間。スピードで勝るサイドの攻防から幾度となく横浜陣内でチャンスを作ります。
26分には左の橋本から簡単にクロスを上げられピンチ、澤のヘッドは右へ流れましたが、ヤナギが割と飛び込んでしまって軽くかわされる場面が多かったのが気になりました。
ピンチの中でも32分にはチンのスルーパスを高地が右に流れ受け中に入りながら左足シュートは惜しくもゴール左へ。

このままハーフタイムかと思われましたがアディショナルタイムに入った46分、スローインからレアンドロに横に長々と走られ、ラインを冷静に読まれて前に入れられ工藤に決められてついにリードを許します。
しかし横浜がすぐに取り返します。直後47分、武岡の右からパスをフリーで剛がシュート!しかしこのシュートはスゲが体を張って止めますが、こぼれ球を阿部が押し込んで同点。阿部はプロ初出場で、初ゴールという快挙です。
U19代表招集で次節出れないのが残念。

いいムードで折り返した横浜ですが、なんとあっという間に勝ち越される結果に。
後半2分両サイドが上がってしまいDFラインが手薄になったタイミングで中盤をまたしてもレアンドロに長く走られすぎ、ボランチも飛び込んでしまって時間を作れずに、完全にラインが薄いところを沢に、一度はシュートをシュナイダーが弾いたものの再度決められて1-2。


しかしこれで折れなかった横浜。3分には高地からパスを受けてチンが角度ないところ我慢してシュートは枠上。
集中力高くフィジカルで相手を跳ね返し、中盤の構成を高地、チン、武岡がポジションを変えて柏を攻めます。
試合の分岐点は後半26分、ヤナギに代えてエデルを投入したこと。左サイドに入り、武岡が右SBに入り、高地がトップ下、寺田が右サイドに入る変則的な布陣となりましたが、左サイドをエデルの個人技で切り裂いてボールキープできる時間が増えて、横浜のゲーム運びにも余裕が出ました。
柏も得点を挙げた澤に代わり大津を入れてサイドからの攻撃に磨きをかけますが、この交代に対しては阿部がしっかりとケアしていましたね。

横浜はさらに、今日はタイミングに難のあった剛に変えて32分になんちゃんを投入。直後味方のパスになんちゃんが詰めるシーンもありましたが、スゲのフィジカルが勝る結果に。
なんちゃんvsスゲの対決は見応えありましたね。
38分には寺田→ハチからのクロスをなんちゃんが絶妙なヘディングシュート。これもスゲでなければ1点ものでしたが、スゲに弾かれてしまいます。
39分、前線で起点を作りたいのか、サイドで阿部に完全に押さえ込まれたからか、柏は交代出場の大津を下げて林を投入。
42分にはチンの足がつってナベに交代。
時間がない中、シュナイダーも中盤まで上がって、ラインを押し上げる横浜。
柏は勝ちに入りロスタイムに入ったタイミングで工藤から茨田への選手交代。
48分の難波のシュートはまたしてもスゲに阻まれます。ホントに憎たらしいくらいのネ申っぷりですね。

正直このまま1-2で負けたとしても良いゲームをしたな、と諦めてしまっていましたが、選手たちは最後の笛まで諦めませんでした。
50分、左サイドからのエデルの折り返しに、ニアで戸川が身体をひねりながらファーに向かってシュート、これはさすがにスゲも摂りきれず、最後のプレーで横浜は同点に追いつきました。
すばらしいプレーでしたね。そして素晴らしいゲームでした。
次節はゴールを決めた2人、戸川が警告累積で、阿部がU19代表招集で出場出来ませんが、アウェイ2連戦きっと2連勝で三ツ沢に戻ってきてくれると信じています。
センターはハヤがいいと思うのですが、岸野さんのチョイスはおそらくナベ、左サイドは輝でしょうね。

帰り道のけだるい疲労感と心に残る高揚感はJあってのもの、本当にJリーグのある生活は素晴らしいと再認識した再開初戦の熱戦でした。

  • シュナイダー 5.5:若干不安定な飛び出しが目についた
  • 柳沢 5.0:今日は飛び出し、クロスにも見るものがなく、相手に簡単に突破も許していた
  • ★戸川 6.5:値千金の同点ゴールと開始直後のライン上でのクリアで2点稼いだトガ。ポカも少なく、次節サスペンドが残念。
  • 金 5.5:中央を切り裂かれての2失点は残念。
  • 阿部 6.5:プロ初出場で初ゴール、大津との対戦では完勝と初出場とは思えないプレーぶり、こちらも次節不出場が残念。
  • ホベルト 5.5:若干消極的なプレーぶりが目についたが、ホベを経由しないと横浜のボールが回らない
  • 八角 5.5:中盤を結構自由に使われてしまった印象。
  • 武岡 6.0:右サイドで攻撃の起点となっていた。
  • 高地 6.0:チンとポジションチェンジで中央で粘りチャンスをつくっていました。
  • 寺田 6.0:トップ下での仕事ぶりは合格点。
  • 西田 5.5:チャンスは幾度となく訪れていたがポジショニングが悪く無得点
  • エデル 6.5:左サイドで幾度となくチャンスを作りゲームのアクセントとなった。
  • 難波 6.0:スゲとの勝負では完敗も攻撃の活性化を呼んだ。
  • 渡邉 評価不能