直木賞は候補6度目の北村薫さんに決定

大好きな北村薫氏のやっとやっとの直木賞受賞が決定。

【直木賞一問一答】北村薫さん「正直、ほっとした」


6度目の挑戦です…。今までのノミネート作品は、

  • 114回1995年8月「スキップ」
  • 118回1997年8月「ターン」
  • 131回2004年4月「語り女たち」
  • 136回2006年下期「ひとがた流し
  • 137回2007年上期「玻璃の天」

時と人シリーズ三部作の1、3作目、短編集、唯一の長編、連続モノの2作目、とあまりにわけのわからない作品ノミネート方法によって当然のことながら受賞を逃し続けてきた北村薫さん。
ひとがた流しはチャンスだったと思うんですが、「空飛ぶタイヤ池井戸潤、「一瞬の風になれ」佐藤多佳子、「失われた町」三崎亜記とあまりに水準の高い作品群に阻まれて街灯作なし。
たしかにこの回のノミネート作の中だと、自分が選考委員だったとしても「失われた町」か「一瞬の風になれ」を推してしまうかな?と感じます。

自分の読書評でも、10点満点でひとがた流し9点、空飛ぶタイヤ8.5点、一瞬の風になれ10点、失われた町9点でした。
大変な高水準です。


そんな中での6度目のノミネートでの受賞、おめでとうございます。
受賞作が3部作の最終巻というのもわけわかりませんが、それでも受賞してしまうというのが北村薫の底力って所ですね。

選考委員に関しては、林真理子渡辺淳一なんかに北村薫を審査する資格があるのか?って感じで、すでに直木賞なんてもらわなくったって、その美しい文章と美しいストーリーで北村薫界を作り上げていると思っていたんですが、じっさい受賞が決まると、ファンとしてとてもうれしいですね。
有力な対抗馬が万城目学プリンセス・トヨトミ』のみ(超私見)だったというのもありますが。